農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第101号 (2018年8月号)

目次

1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農村工学研究部門の動き
5)ズームイン
6)研究ウオッチ
7)こんにちは農業農村
8)つれづれなるままに
9)農村の草花
10)研究者の横顔
11)編集後記

1)トピックス

■【プレスリリース】(お知らせ)圧力変動緩和装置の設置マニュアル- 農業用塩ビ管水路の破損事故を予防するために -

農研機構と旭有機材(株)は、農業用パイプラインの管種として約2割を占める塩ビ管の破損事故を防ぐために、2016年に事故の原因と考えらえる管内水圧の変動を緩和する装置(圧力変動緩和装置)を開発しています。

今回、本装置の設置マニュアルを8月3日に公開しました。

 技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

■松山IT政策担当大臣が農村工学研究部門をご視察

8月2日(木)に松山IT政策担当大臣がITや科学技術を利用して農業の生産性向上等に取り組む研究現場を視察するため、当研究部門を訪問されました。当研究部門では、ICTを活用し水田の水管理を自動で行うシステムを説明し実演を行いました。

 技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

2)イベント情報

■~次世代技術が豊かで強靱な農業農村を創造する~
 実用新技術講習会・技術相談会の開催(お知らせ)

実用新技術講習会・技術相談会(後援:農林水産省)を、11月5日(月)13:30~17:00に東京大学弥生講堂(農学部内)一条ホールで開催します。

主なプログラムは、農村振興局整備部による情勢報告、「SIP 次世代農林水産業創造技術(アグリイノベーション創出)」に関する成果報告として、(1)「ICT を活用した圃場-土地改良施設連携型の水管理制御システム(iDAS)」、(2)「水田の水管理を遠隔・自動制御する圃場水管理システムの動向」を予定しています。また、当部門が開発した各分野の実用新技術14 テーマを、担当研究者がポスターセッション方式でご紹介します。

農業農村整備に携わる皆様には、現場課題の解消と事業の効率的実施に向けて情報交換して頂く絶好の機会ですので、国、地方公共団体等の行政機関、土地改良関係団体、建設会社・設計コンサルタント等民間企業の皆様ふるってのご参加をお待ちしております。

申し込み方法などの詳細は、以下のURLをご参照ください。

 技術移転部 移転推進室長 中野明久

(関連URL)

■平成30年度NARO国際シンポジウムの開催(お知らせ)
 「農村工学研究分野における水管理研究とその実用化に向けて」

農研機構では、10月26日(金)茨城県つくば市で、NARO国際シンポジウム「農村工学研究分野における水管理研究とその実用化に向けて」を開催します。

近年、異常気象による水需給バランスへの影響、渇水、集中豪雨による災害などが世界各地で多く発生しています。農業生産性の向上と安全安心な農村の実現に向けて、農業や農村における効果的・効率的な水利用や水災害に関わる課題が山積しています。本シンポジウムでは、国内外から著名な研究者を招聘し、農村工学分野における水管理研究の世界的動向や、最新の研究成果、その実用化に向けた取組みの発表を予定しています。

参加費は無料です。行政機関や土地改良区の技術者や、大学、試験研究機関の研究者、農村工学研究分野に興味のある大学生など、幅広い分野の方々にぜひご参加いただきたいと思います。

なお、参加申込み方法やプログラムについては、農研機構ホームページをご覧下さい。

日 時:平成30年10月26日(金)13:00 ~ 17:15
場 所:つくば国際会議場 中ホール(200 席) 同時通訳あり

 企画管理部 企画連携室 行政連携調整役 森 充広

(関連URL)

■2018年度 日越技術交流セミナー参加報告

6月26日(火)、ベトナムで開催された2018年度日越技術交流セミナーに参加しましたので、その概要を報告します。

本セミナーは、日本の農林水産省農村振興局が農業農村開発分野において諸外国との相互理解を深める目的で実施している技術交流事業の一環で行われるもので、今年度はベトナム国が対象となっています。

 農地基盤工学研究領域 用水管理ユニット長 進藤惣治

関連資料

3)新技術の紹介

■知的財産情報(8)

農研機構が出願した以下の発明が、登録されました。
興味のある方は、「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」からご覧ください。

【特許番号】特許第6368014号
【登録日】平成30年7月13日(2018.7.13)
【発明の名称】地下埋設壁材の評価方法

 技術移転部 移転推進室交流チーム長 猪井喜代隆

(関連URL)

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPB_6368014/1D5BACB40015A1E5C57137BC25E3505B

■知的財産情報(9)

農研機構が出願した以下の発明が、登録されました。
興味のある方は、「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」からご覧ください。

【特許番号】特許第6370295号
【登録日】平成30年7月20日(2018.7.20)
【発明の名称】盛土の補強構造とその築造方法

 技術移転部 移転推進室交流チーム長 猪井喜代隆

(関連URL)

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPB_6370295/506D1AFF8E24F4C23CE1CADB4474A9AB

4)農村工学研究部門の動き

■ICOLD(国際大ダム会議)大会・年次例会への参加報告

2018年7月1日~6日にオーストリア共和国ウィーンで開催された「ICOLD(国際大ダム会議)の第26回大会・第86回年次例会」に参加しました。

ICOLDは、ダム技術を通じて水資源の開発・管理の発展を先導することを使命として1928年に設立された国際会議です。2018年現在で加盟国は100カ国に及び、各国のダム分野に大きな影響力があります。学会という組織形態ではないのですが、海外のダム管理者・技術者・研究者の注目度が高く、ほぼ毎年1000人を優に超える参加者で活気に溢れています。

 施設工学研究領域 施設構造ユニット長 田頭秀和

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/04-01.pdf

5)ズームイン

■農家実地研修を体験して

こんにちは。新人の新村です。8月上旬に農業法人にお世話になりながら農作業を体験する農家研修に参加してきました。

5日間の研修を通じて経験したことや学んだことについて紹介します。

 農地基盤工学研究領域 水田整備ユニット研究員 新村麻実

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/05-01.pdf

6)研究ウオッチ

■シリーズ「測る」-環境モニタリングから植物の活動を測る-

農業生産、特に施設園芸では、光合成や蒸散などの植物の活動を知ることでより最適な栽培環境のコントロールが可能となります。しかし、必ずしも植物にセンサーを取り付ける必要はありません。

今回は、一般的な気象測器などを用いた環境計測から光合成量や蒸散量を知る方法を、農地基盤工学研究領域農業施設ユニットの奥島ユニット長に解説してもらいました。

 農地基盤工学研究領域 農業施設ユニット研究員 土屋遼太

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/06-01.pdf

7)こんにちは農業農村

■ため池百選 秋田県能代市(小友沼)

ため池百選とは、農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国のため池100地区を「ため池百選」として選定したものです。

このメルマガでは北から順番に紹介していますが、今回は秋田県能代市にある「小友沼」を紹介します。

小友沼は、秋田藩主佐竹義宜の重臣、梅津政景・忠雄の父子二代にわたって、1617年から1675年までの58年間をかけて造られました。現在も約230haの水田を潤しており、大正後期に築造された全国でも珍しい扇形分水路により、放射状にかんがい用水が配水されています。

  (農林水産省ホームページより引用)

 企画管理部 企画連携室企画チーム 浜田善幸

(関連資料)

■種子増殖用水田に鳥から稲を守るため防鳥網を設置

種苗管理センターが農村工学研究部門敷地内に新設した圃場で今年度から「種子増殖」を実施しています。この圃場では、6月7日に田植えを行いましたが、ある程度穂が伸びてきたことから稲を雀から守るため防鳥網を7月3日に設置しました。

 つくば技術支援センター 観音台業務第3科 総括作業長 小松崎隆男

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/07-02.pdf

■自然豊かな農村工学研究部門 -日日草と百日紅の花が綺麗に咲いています!-

毎日、35度を超える猛暑が続いています。業務科管理棟前に暑さに負けずに日日草と百日紅が綺麗に咲いていました。

 企画管理部 企画連携室企画チーム 浜田善幸

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/07-03.pdf

8)つれづれなるままに

■とあるおっさんの四方山話
 第8回 中国地方中山間地域への想い

今回は筆者が1981年から1992年まで勤務していたときにお世話になった、中国地方中山間地域について、そこへの想いを述べてみます。

 「とあるおっさん」

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/08-01.pdf

9)農村の草花

■残暑の中、このピンク色の花穂が目立ち始めると、秋の気配を感じさせます ~ツルボ~

お盆を過ぎると、野辺にヒガンバナよりも一足早く、ピンク色の花穂がいつの間にか立ち上がっていることに気づいて驚いたことはないでしょうか。ヒガンバナと同じく、このツルボも盛夏に葉が枯れたあとに花穂を伸ばす植物です。ツルボの花が咲き出すと、暑かった夏も終わりに近づき、秋近しとなります。このツルボ、最近、アスパラガスと近い仲間として分類されたことを知っていましたか?

 水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/09-01.pdf

10)研究者の横顔

■石田 聡(いしだ さとし)

石田ユニット長は、地質職として約10年、農林水産省の全国の出先事業所において様々な行政経験を積んだ後、研究所に異動されました。現場では、重い観測機材を背負い周囲にさきがけて道なき道を進んでデータを集め、研究所では多くの精密分析機器を操るとともに新しい機材を開発して知財を得るというオールラウンダー。豊富な専門知識や強靱な体力に加え、将棋もめっぽう強いという地下水研究グループの司令塔です。

 (他己紹介)久保田富次郎

(自己紹介)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/10-01.pdf

11)編集後記

ある日、とあるおねえさんの高校の後輩が夏休み中の研修旅行で当研究部門部門の見学にみえました。当初は津波実験施設の見学を予定していましたが、施設内が高温のため、担当ユニット長の説明とテレビ放映された映像で見学していただきました。

とあるおねえさんも高校卒業してから十数年が経過していますが、後輩たちにさっそうと働く姿を見せていました。後輩が見学に来ることはうれしい限りではないでしょうか。もしかしたら当時の先生が引率でみえるかと期待していたようですが、残念ながら顔見知りの先生はいなかったようです。

帰り際、手を振るとバスの車内から手を振り返してくれて、うれしかったとおねえさんは話していました。

 (とあるおじさん)

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/101/11-01.pdf

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【編集発行】
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技術移転部 移転推進室 交流チーム