農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第117号 (2019年12月号)

目次

1)イベント情報
2)新技術の紹介
3)技術研修室より
4)つれづれなるままに
5)農村の草花
6)研究者の横顔

1)イベント情報

■「カットシリーズを用いた圃場の排水改良技術と野菜作での水管理技術」講演会(おしらせ)

北海道の水田作地帯で畑作物や野菜の栽培を行う場合、特に圃場の排水性の良しあしが作物の生育や収量に大きく影響します。そこで、「カットシリーズを用いた圃場の排水改良技術と野菜作での水管理技術」講演会では、圃場の排水性を改良できる機械「カットシリーズ」の特性について説明します。また、北海道内での施工事例についても紹介します。

さらに、水田作地帯の加工用トマト、直播タマネギの栽培で、地下灌漑(集中管理孔、FOEAS)を用いて圃場の水管理を行う技術を紹介します。

(関連URL)

■アグリビジネス創出フェア2019に出展報告-研究者より-

11月20日(水)~22日(金)に東京ビッグサイトで、農林水産省主催の「アグリビジネス創出フェア2019」が開催され、農村工学研究部門からは農研機構ブースのひとつとして「農業水路の魚の棲みやすさの評価法」と「きめ細やかな栽培環境を実現させる計測・制御システム-スマート農業の肝はセンシング-」を出展しました。今回、研究者から「農業水路の魚の棲みやすさの評価法」の出展報告が寄せられましたので報告します。

 水利工学研究領域 水域環境ユニット主任研究員 渡部恵司

(関連資料)

2)新技術の紹介

■(プレスリリース)農業用パイプラインの漏水を低コスト、省力的に推定できる手法を開発- バルブ操作と管内圧力測定だけで高精度に推定 -

農研機構と東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループは、簡単なバルブ操作と管内圧力測定だけで、農業用パイプラインの漏水位置と漏水量を推定する手法を開発しました。模型実験では、漏水位置を誤差1%程度、漏水量を最大誤差17%程度と高精度で推定できました。本手法は、特殊な機器や管内の水抜きなどの大掛かりな作業が不要で、低コスト、省力的に推定できるのが特長です。パイプラインの定期的な機能診断に役立つと期待されます。

 研究推進部 研究推進室渉外チーム長 猪井 喜代隆

(関連URL)

■(プレスリリース)ため池の耐震診断を低コスト・短期間で行える手法- 本格的な詳細診断の要否を判断 -

農研機構は、低コスト・短期間で行えるため池の耐震診断手法「SIPニューマークD法」を開発しました。一般的な土質試験だけで、ため池の決壊などにつながる、ため池堤体の沈下量を予測します。本手法は「ため池防災支援システム」や、PC版ソフトウェア「SIP-NewD」により利用でき、本格的な「詳細診断」が必要なため池の絞り込みに利用できます。

 研究推進部 研究推進室渉外チーム長 猪井 喜代隆

(関連URL)

3)技術研修室より

■農村工学技術研修の開催

12月は農村工学基礎技術B研修を行いました。この基礎技術研修は2ヶ月という当部門で最も長い研修で、今年はA研修は6~8月、B研修は10~12月の間行いました。対象者はいずれも国又は県の入省・庁2~3年目程度の職員で、A研修は高卒程度、B研修は大卒程度の者を対象としています。

 技術移転部 技術研修室

(関連資料)

4)つれづれなるままに

■とあるおっさんの四方山話
第22回「和亜洋折衷の味をめざして」

筆者は農業・食品産業技術総合研究機構に勤務している人間であるから、食べ物に関する意識は当然のこととして高い。と偉そうに言うほどのことはなく単に食い意地がはっているだけである。それはともかく、今回は食べ物に関して、筆者の感じるところを経験を元に少し綴ってみる。

 とあるおっさん

(関連資料)

5)農村の草花

■今年最後に紹介する草花は"善良で陽気"な外来種 ~ウラジロチチコグサ~

冬枯れの野辺や道ばたで,明るい緑色のヘラ状の葉のロゼットを見かけることが多くなってきました。葉の裏がハッとするぐらい真っ白なこの草は,南米原産のウラジロチチコグサです。どこかすがすがしさも感じさせるこの草の花言葉は、"善良で陽気"。

今年も災害の多かった一年となりましたが、来年は皆健やかに陽気に過ごせますように。

※今年も一年間ご愛読ありがとうございました。
「農村の草花」は、4月までしばらく休載させていただきます。また暖かくなるころにお会いいたしましょう。それでは、みなさま良い年をお迎えください。

 水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)

6)研究者の横顔

■皆川 裕樹 (みなかわ ひろき)

今月の研究者の横顔は、地域資源工学研究領域水文水資源ユニットに所属する、 皆川裕樹さんです。

皆川さんは、8年前の同メールマガジンNo.19(2011年10月)に登場しており、今回、2回目となります。

成長が著しい皆川さんですが、8年前から変わった点は、博士号を取得し「ドクター皆川」となったこと、ご実家の猫が4匹増えたこと、かっこいい黒縁メガネをかけるようになったことでしょうか。

そして、どうやら体重の方も成長著しいようです......(記事の写真をご覧下さい)。

それでは、皆川さんの横顔をお楽しみください。

  (他己紹介)藤山 宗

(自己紹介)

(前回の自己紹介)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集発行】
〒305-8609 茨城県つくば市観音台2-1-6
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究部門
研究推進部 研究推進室 渉外チーム