東北農業研究センター

飼料生産グループ

東北地域で利用できる高品質な飼料作物。 左からイタリアンライグラス、トウモロコシ、大豆。

高品質な飼料作物を安定的にかつ効率よく生産することは、畜産農家の収益の向上と安定化に重要です。飼料生産グループでは、東北地域における効率的な高品質飼料の生産のために、以下の技術開発を行っています。

  1. トウモロコシの栽培技術の確立と実証

    世界的な穀物需要の高まりのために、トウモロコシ子実などの国内生産が求められています。我が国では現在、トウモロコシの子実生産に適した品種が選定されていないことが、子実栽培拡大の阻害要因の一つとなっています。これを解決するため、子実の収量性が高くカビ毒蓄積性の低い品種の選定を行っています。また、トウモロコシの省力的な栽培方法として有望な不耕起栽培は、耕起栽培とは異なる施肥管理が必要です。そこで不耕起栽培における窒素施肥量と収量との関係を明らかにし、マメ科緑肥作物の窒素供給効果を活用することにより、耕起栽培と同等の収量性が確保できる窒素施肥管理技術の開発を行っています。

  2. 飼料用大豆の栽培技術の確立と実証

    飼料用大豆は、タンパク質源自給作物として近年注目されています。しかし登録農薬が無いため、除草剤を使用せずに生産しなくてはなりません。そこでイタリアンライグラスをリビングマルチとして導入した大豆ホールクロップサイレージ (茎葉を含む植物体全てを用いた飼料) の無農薬生産体系の開発を行っています。また、タンパク質含量が高い飼料に対する実需者からの要望に対応するため、大豆ソフトグレインサイレージ (子実主体の飼料) の低コスト栽培技術の開発にも取り組んでいます。

  3. 牧草新品種の開発

    東北地域の環境に適応した高品質な牧草の品種開発を行っています。これまでに耕作放棄地水田などでも利用できる耐湿性が高く高品質なフェストロリウム「東北1号」や越冬性を向上させた「イカロス」を育成すると共に、東北地域でも二毛作が可能となる越冬性に優れたイタリアンライグラス「クワトロ-TK5」を育成しました。これらの新品種については、現在、実証試験と普及活動を行っているところです。また、東北地域での基幹草種であるオーチャードグラスや放牧用のペレニアルライグラスの育成も行っています。

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