東北農業研究センター

飼料利用グループ

飼料用大豆の収穫調製。 黄葉期の大豆をトウモロコシサイレージ用機械で収穫し、ホールクロップサイレージに調製する。

価格が高騰している輸入濃厚飼料を代替することができる飼料用米、トウモロコシ子実、飼料用大豆の高品質調製技術と、これらを肉用牛へ効率的に給与する技術、および東日本大震災からの復興に関する技術の開発を行っています。

飼料用米と近年注目されるトウモロコシ子実については、貯蔵するための高コストな乾燥過程を省略し、ソフトグレインサイレージ (SGS) として安価に貯蔵して利用する研究に取り組んでいます。これまでのSGS調製には、運搬・保管に用いられるフレコンバックの内側にビニール袋を挿入して人力で袋を脱気・密封する方法がとられてきました。この作業工程に牧草ロールベールサイレージ用のラッピングマシンを適用することで機械化し、作業効率の向上と品質の安定化を目指しています。

飼料用大豆については、輸入に依存するアルファルファ乾草を代替する自給のタンパク飼料として利用することを目指しています。そのため、「マメ科牧草」として大豆を栽培し、子実が未熟な時期に茎葉も含めて刈取ってホールクロップサイレージに調製しています。

東日本大震災からの復興に関しては、東京電力福島第一原子力発電所の事故によって放射能汚染の影響を受けた放牧地や傾斜圃場の利用再開に向けた研究を行っています。放牧地では田畑のように放射性セシウム吸収抑制のために多量のカリウムを施肥すると、牧草のミネラルバランスが悪化して牛に悪影響を与えます。このため、放射性セシウムを吸収しにくい牧草種の選定等によって、カリウム施肥に頼らない除染技術の開発に取り組んでいます。また、放牧地に限らず、表土を入れ替えて除染した傾斜圃場について、利用再開までの間の土壌侵食等を防ぐために、牧草類を被覆作物として用いる管理方法を研究しています。

メンバー