中央農業研究センター

情報化学物質グループ

合成したフェロモンを染み込ませたろ紙に集まるオスのカイガラムシ。本来は右上のようにメスが出すフェロモンに誘き寄せられて交尾します。カイガラムシのメスはオスと全く異なる形をしており、翅がなく、ほとんど動けないので、フェロモンでオスを呼び寄せないと繁殖できません。
私たちの研究グループでは、昆虫の行動や生理に影響を与えるフェロモンなど情報化学物質の構造やその機能を解明し、これらを利用して農業害虫を管理するための技術開発を行っています。これまで、コガネムシやカミキリムシなどのコウチュウ類やガ類、カメムシ類を対象として、昆虫や植物、微生物由来の情報化学物質を明らかにしてきました。最近では、サトウキビ害虫のケブカアカチャコガネの性フェロモンを同定しました。さらに、コウチュウ類では成功例が少ない交信かく乱技術を開発し、次世代の幼虫密度を減少させるなど実用化につなげてきました。現在では主にカミキリムシやカイガラムシ等の害虫、またその天敵昆虫等の行動制御技術の開発を目指した研究を実施しています。なお、当グループは微量天然化合物の分析を行うための機器や、昆虫の生物活性を解析するための実験設備を備えており、各試験・研究機関や企業等と共同で研究を推進してきました。今後の情報化学物質を利用した実証試験に向けて、化合物の大スケールでの合成や現地での圃場試験による実証等の場面での共同研究等の連携先を求めております。

メンバー

法人番号 7050005005207