中央農業研究センター

作物開発研究領域

早生で多収の極良食味水稲新品種「つきあかり」の現地栽培試験

作物開発研究領域では、生産者や実需者、消費者のニーズに即したイネ、オオムギ、ダイズの品種育成、および気候変動などに対応できる画期的な育種素材の開発を目指した研究開発を推進しております。
イネでは、収量800kg/10a以上の多収性があり、病害虫抵抗性、高温登熟耐性、耐冷性などの優れた形質を有する寒冷地南部から温暖地西部地域向けの良食味業務用米や冷凍米飯などの加工用米に適する品種の育成を進めております。また、病害虫抵抗性を導入した1.0 t/10a以上の収量性を有する飼料用米に適する品種を育成するとともに、極多収を実現する育種素材、高温不稔耐性を向上させた育種素材の開発も進めております。このほか、気象変動に対する収量・品質の安定化を図るため、初期生育における低温耐性や高温登熟耐性のほか、デンプンやタンパク質、脂質代謝に関与する遺伝子の特定とその生理機構の解明を行うとともに、これらに関わる有用遺伝子を活用した育種素材の開発を進めております。
オオムギでは、近年、健康機能性成分として多くの注目を集めている水溶性食物繊維(β-グルカン)を多く含み、なおかつモチ性の品種育成を積極的に進めております。また、寒冷地・積雪地での優れた栽培適性(越冬性、耐病性、早熟性など)や品質(白度、低硝子性など)を兼ね備えた北陸地域や東北南部地域に適応する品種の育成を進めております。
ダイズについては、平成28年4月より北陸研究拠点でも品種育成を開始しました。豆腐用品種など実需者ニーズに応じた品質を備え、病害虫複合抵抗性、莢がはじけにくい特性(難裂莢性)などを備えた広域適応性品種を育成するとともに、極多収系統の開発を目指しております。
育成品種の速やかな普及を図るために、有望系統が開発できた段階から生産者、実需者、普及組織のご協力をいただき、現地栽培試験や加工適性試験など実施してきました。今後も現場ニーズに即した品種育成や技術開発を進めるとともに、地域特性を踏まえた現地実証試験などにより、研究成果の普及・実用化に積極的に取り組みます。

大麦新品種「ゆきみ六条」を使った麦焼酎 もち性大麦新品種候補「北陸皮糯58号」の種子増殖圃場

領域長

佐々木 良治(ささき りょうじ)

所属グループ

法人番号 7050005005207