食品研究部門

食品健康機能研究領域

国民の健康に寄与する栄養健康機能研究をめざして

山本(前田)万理

食品健康機能研究領域長 山本(前田)万里 [略歴と研究業績]

【研究領域背景】私たちが目指している研究

背景

人口減少と少子超高齢化が急速に加速するとともに生活s習慣病罹患者やその予備軍が増加し、医療費は40兆円(2014年度)まで急激に増大しています。その一方、若年女性での病的な痩せ、高齢者の栄養不足といった世代別の問題も指摘されています。国民の健康意識の高まりに呼応して、今後、生活習慣病等の予防に向けた様々な食サービスの提供や、機能性表示制度などを利用した栄養・健康機能性食品や介護食品等の市場拡大が見込まれる中、食品の栄養・健康機能性に関する科学的知見の充実が強く求められています。
また、日本の農業の競争力強化のため、付加価値を付与するための、美味しくて(味、香り、見た目、食感が好ましい)、健康維持増進に役立つ農林水産物・食品の開発が地域から強く求められている現状にあります。

今までの私たちの取り組み

2011-2015年度は、正確で再現性のある機能性成分分析法の確立、生活習慣病予防効果、抗アレルギー効果、抗ストレス効果のある機能性食品素材、食品の開発、テクスチャー、外観等食味・食感の科学的解析に取り組んできました。
また、食料生産地域再生のための先端技術展開事業(2011-2015年度)において、食品の抗酸化能測定法(H-ORAC、L-ORAC、SOAC法)の確立、品目、品種、栽培法による抗酸化能値の変動について、健康に寄与する機能性農林水産物・食品開発プロジェクト(2013-2015年度)において、表面加工玄米、高βコングリシニン大豆、高ケルセチンタマネギ、高メチル化カテキン緑茶、機能性弁当の機能性検証などに取り組んできました。

これからの私たちの目指す方向

  • 健常人のライフステージ別健康維持増進のためのバイオマーカー等を用いて個人の健康状態、栄養状態を随時モニターして健康状態を把握する新規な健康評価システムの開発
  • 健康評価システムにより評価、開発した健康を維持増進する機能性農林水産物(育種、生産、加工、調理、貯蔵流通、用法を含む)を活用した総合的プログラム(健康寿命延伸プログラム)の開発と本プログラムを用いた健康維持増進レシピや摂食法の開発(新しい日本食の提案)
  • ヒトの健康維持増進に関わる感覚機能(味覚、臭覚、視覚、触覚、聴覚)の高精度評価手法の開発と感覚機能の亢進や低下防止効果を持つ食品の開発
  • 健康で活力ある超高齢社会に向けた機能性農林水産物の脳機能、運動機能、免疫機能、腸管機能などの維持・増進のための評価手法の開発及びエビデンスの獲得
  • 地域農産物の高付加価値化を目指した、地域の公設研究機関、大学、食品企業、流通業者と連携した新たな機能性表示食品の開発

【研究課題】第4期中長期計画で私たちが主に取り組む研究テーマ(中課題)

  • 世代別個人の健康寿命延伸のため、農産物や日本食の生活習慣病予防効果などの栄養・健康機能性に関する科学的知見の集積、農産物中の機能性成分の作用メカニズムや動態解明、次世代機能性の評価及び機能性を有する農産物・食品の開発を行う。また、農林水産物・食品の評価情報データベースの拡充を行う。
  • 国民の食生活の質の向上や地域ブランド農産物等の競争力強化のため、食農ビジネス構築のためのマーケティング手法を策定し、新たな感覚機能評価手法を確立して、高品質で栄養・健康機能性や嗜好性に優れた、地域の特色ある農林水産物・食品・介護食品開発へ応用する。

研究の方向性

【主な研究成果】第3期中期計画における主な研究成果

所属ユニット


法人番号 7050005005207