食品総合研究所

食品素材科学研究領域

食品素材の特性に関する科学的解明および用途開発による食料自給率の向上

食品素材科学研究領域長 門間 美千子(Michiko MONMA)

食品素材科学研究領域長 国連人口推計によると、世界の人口は2025年には79億人に増加するとされています。一方、世界の耕地面積の増加は横ばいであり、食料生産量の伸びは人口増加に追いつかないと心配されています。しかし、わが国の食料自給率は39%ときわめて低く、その向上が必要とされています。当研究領域では、上記の背景のもとで、わが国の農産物の消費拡大のため、農作物生産および収穫後の流通利用の両方の視点から、食品素材の理化学特性や利用適性を解明し、特徴を活かした新規加工利用技術を開発するための研究を行っています。具体的には、糖質、タンパク質、脂質および米麦などの穀類を対象に、それらの特性解明および利用技術の開発に関する研究を行っています。

 

研究領域背景

食品素材の科学的解明が必要

食品素材(農産物)は、通常、加工・調理されて食べられます。食品素材を最も適切に利用するには、食品素材が持っている特性を十分に理解することが必要です。そこで、食品素材の加工適性や、主要成分である糖質、蛋白質、脂質などについて、構造、加工時の変化、生理機能性などの特性を科学的に解明する研究を行っています。また、それら特性を測定する手法の開発に取り組んでいます。

食品素材の適正使用、適正表示のための研究が必要

消費者にとって、食品を購入する際に、原料や成分の表示を参考にします。食品に使用されている原料米の品種名が正しく表示されているかどうかを科学的に明らかにするためのDNA判別技術の開発のための研究を行っています。

国産農産物の消費拡大が必要

我が国の食料自給率を高め、諸外国への輸出も促進できるように、国産農産物の用途開発のための研究、たとえば、炊飯米を用いた「ごはんパン」の開発や、グルテンを使用しないで米粉だけでパンを作る技術の開発、米粉の利用技術の開発などに関する研究を行っています。

未利用生物資源の有効利用のための研究が必要

稲わらなどの食料と競合しないセルロース系農産物からバイオエタノールを調製するための様々な変換技術や、変換のための酵素の生産技術の開発に取り組んでいます。

 

研究課題

  • 先端技術を活用した食品の加工利用技術の開発
  • 流通・消費段階における情報活用技術及び品質保証技術の開発

主な研究成果

所属ユニット