遺伝資源センター

センター長

平成28年4月に4法人の統合を受けて発足した新法人では、新しい組織として遺伝資源センターが設けられました。遺伝資源センターは、植物、微生物、動物の遺伝資源の探索収集、評価、保存、配布等を行う農業生物資源ジーンバンク事業に加えて、遺伝資源の高度化に関する研究を行うことを任務としています。

食糧生産性の向上を目指した新品種開発や病害研究を進めるには、多様な特性を備えた遺伝資源の利用が不可欠です。特に、現在では栽培されていない昔の品種は、現代の品種が失った耐病性や品質等の特性を残している可能性があり、将来の研究での貴重な材料として、確実に保存する必要があります。こうした昔の品種は一度失うと同じ形で復活させることはほぼ不可能です。

私達の子孫が一層の食糧生産を図るための材料として、遺伝資源センターは農研機構の機関に加えて、大学や公設農試とも連携して、遺伝資源の保存を行っています。また、海外遺伝資源の探索収集にも力を入れ、毎年東南アジア等の国々に探索隊を派遣し、現地の研究機関と共同で失われつつある古い品種の収集に力を入れています。現在、世界でも有数の約22万点の植物遺伝資源、約3万点の微生物遺伝資源、約3千点の動物遺伝資源を保有し、研究・教育用に広く国内外に提供しています。

地球温暖化の中で、これまで発生しなかった病害や高温障害などが大きな問題となる可能性があります。こうした障害に耐える品種を開発するためには、材料となる遺伝資源の有無が品種開発の成功のカギとなります。そうした将来の要請に応えるような幅広い遺伝資源の充実に努力していきます。

特に、海外遺伝資源の導入にあたっては相手国との信頼関係の構築が重要です。遺伝資源センターでは長年に渡る共同研究を通して、東南アジア等の遺伝資源関係者と優れた信頼関係を構築してきました。今後とも、諸外国との共同研究を通して、遺伝資源の利活用を一層盛んにするよう努力いたします。

皆様には、農研機構遺伝資源センターへのこれまで以上のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

遺伝資源センター長
根本博


法人番号 7050005005207