遺伝資源センター

カイコ保存チーム

カイコ遺伝資源突然変異種の写真。色や模様を調節する遺伝子に突然変異が生じた様々な品種を集めた。

カイコ保存チームは北杜地区(山梨県北杜市)にあり、カイコ遺伝資源の保存・配布・特性調査を行っています。実用形質に特徴のあるカイコ品種を探索するとともに、新特性系統を作出し、得られた有用系統を育種素材として各研究機関に提供しています。現在、540種余りのカイコ品種が保存されており、特に生糸をとるための品種が多いことで特徴づけられています。保存品種は大きく3種に大別されています。一つ目は在来品種で、古くは江戸時代から続いている品種もあり、現在の実用品種の初期の育成基盤となった品種です。二つ目は改良品種で、一代雑種という育種技術が知られるようになってから、それを実践して利用された品種の原種として用いられた品種群です。三つ目は突然変異種であり、自然発生した突然変異から人為的に誘発されたものまで種々の突然変異が保存されています。カイコ保存チームでは、これら品種を用いた遺伝学的研究や、新規突然変異の探索も進めています。
カイコの卵はこれまで休眠卵の状態で冷蔵庫で保存されてきました。しかし休眠卵の生存期間は1年未満であることが多く、全ての遺伝資源は1年に1回飼育して、休眠卵を採取する必要があります。休眠卵を採るための毎年の飼育量は相当なものであり、効率化が必要です。近年は生殖巣の凍結保存が部分的に成功しており、効率的な系統保存の可能性ができていますが、この方法では多数個体の処理が難しく、品種内の遺伝的多様性を維持できません。そこで、受精卵を一括して凍結保存できないかどうかを研究中です。


メンバー

法人番号 7050005005207