農業環境変動研究センター

物質循環研究領域

調査流域の風景(筑波山麓、逆川流域)

物質循環研究領域では、農業生態系の物質の動態解明や農業活動が物質循環に及ぼす影響の解明を行うことにより、環境負荷を軽減する技術や物質循環を駆動する微生物等の機能解明やその利用技術の開発を目指す研究を実施しています。

炭素、窒素、リンなどは農業生産にとって欠くことのできない物質である一方、メタンや一酸化二窒素などによる地球温暖化、硝酸性窒素による地下水汚染、栄養塩類による水域の富栄養化など様々な環境問題を引き起こす物質でもあります。これらは、作物、土壌、資材などの構成成分としてまたは雨、土壌溶液、河川水などに溶存して、時には二酸化炭素や一酸化二窒素、メタンなどの気体となって、様々に姿を変え生態系内を循環しています。そして、生態系内の微生物は、これらの物質を利用したり化学的な形態を変化させたりして、物質循環を駆動するとともに、多様な微生物の存在が結果的に生態系の物質循環の安定化をもたらすとも言えます。こうした物質循環は人間活動の拡大により急激に変化し、その影響は身近な生態系から地球規模にまで及んでいます。物質循環研究領域では、圃場レベルから全球レベルまでの物質循環のメカニズムの解明や物質循環を駆動する微生物の機能解明、農業活動が物質循環に及ぼす影響の定量的評価などにより、物質循環の最適化を目指した研究を展開しています。また農業生態系における微生物の機能を利用し、我々にとって有用な技術開発のための研究も実施しています。


領域長

阿部 薫 (あべ かおる)

所属研究ユニット

法人番号 7050005005207