作物研究部門

作物デザイン開発グループ

体にあったスーツを仕立てるように、栽培地の環境にフィットした作物を自在にデザインできる技術開発を目指しているグループです。
近年、地球規模の環境変動に伴い世界的に異常気象が頻発しています。今後、主要穀物生産の伸びは鈍化し、将来の人口増加を支えることが困難になることが予測されています。鈍化の主な原因は、現代の作物品種が栽培化の過程で環境ストレスに対する適応能力の多くを失ってきたことに起因します。問題解決には、養水分欠乏などの劣悪環境でも栽培できる強靭な作物の開発が急務です。
本グループは、このような社会問題を解決すべく、目的に応じて迅速に作物をデザインし、かつ、自在に作物を改良できる新しい技術の開発を進めます。主な研究テーマは、1)目的に応じて作物をデザインするために必要な技術の構築、2)デザイン構築に利用する形態生理データを非破壊計測できる技術の開発です。これら技術と作物遺伝子機能評価グループから提供される遺伝子情報を融合することで、野生植物などが持つ強靭さをフル活用した環境適応力の高い作物開発を目指します。将来、干ばつなどの不良環境でも安定した収穫が得られる農作物の開発に貢献したいと考えています。

劣悪な環境に適応できる作物を
デザインする技術を開発

メンバー