畜産研究部門

日本飼養標準・肉用牛(2008年版)について

日本飼養標準は、わが国で飼養されている家畜・家禽の成長過程や生産性などに応じた適正な養分要求量を示したものであり、わが国における家畜飼養管理の基本となるものです。そのため、本シリーズ(乳牛、肉用牛、豚、家禽、めん羊、標準飼料成分表)は、行政、普及、教育等の分野で幅広く活用されており、農研機構のベストセラーともなっています。

日本飼養標準のシリーズのうち肉用牛に関しましては、当機構において2005年より改訂作業を行ってまいりましたが、この度、改訂作業が終わり、2008年版として公表いたしました。

約8年ぶりの改訂の主な特徴は、最近の飼養成績を幅広く収集し肥育牛の養分要求量を再検討するとともに、肥育終了時体重の大型化への対応をすすめました。また、蛋白質要求量の算出基礎を代謝蛋白質システムをベースとするものに変更しました。さらに、自給飼料多給に対応するために、稲発酵粗飼料など主要な自給飼料の解説事項や放牧に関する事項を充実するとともに、肉質に関わる新しい情報として「おいしさ」についての最近の知見を盛り込みました。このほか、養分要求量設計診断プログラム等の内容の更新を行っています。

日本飼養標準(肉用牛)

  • 目次
  • 序章 飼養標準改訂の基本方針および本飼養標準の構成
  • 第1章 栄養素の単位と要求量
  • 第2章 養分要求量(I)
  • 第3章 養分要求量(II)
  • 第4章 養分要求量に影響する要因と飼養上注意すべき事項
  • 第5章 飼料給与上注意すべき事項
  • 第6章 飼養標準の使い方と注意すべき事項
  • 第7章 養分要求量の算定式
  • 第8章 参考文献
  • 参考資料1 和牛の発育値
  • 参考資料2 飼料成分表および飼料中のβ-カロテン含量