畜産草地研究所

飼料作物の新品種および新育種素材の開発

飼料自給率向上に向けて、単収向上と作付け拡大に貢献しうるトウモロコシ、イタリアンライグラス・オーチャードグラス等の牧草類、放牧向けシバ等で新品種を開発するとともに、次世代の新品種開発に向けて、DNAマーカーを活用してテオシントの耐湿性を付与したトウモロコシや高度耐病性イタリアンライグラス育種素材等の開発を進めている。

背景

飼料自給率向上のためには単収向上および作付け面積の拡大が必要である。TDN単収向上のためには収量や品質を大幅に改善した新品種が、作付け面積の拡大を図るためには、耐湿性等のストレス耐性を有する新育種素材等の開発がそれぞれ急務である。

目的

収量や消化性等の品質が大幅に改善された新品種を開発するとともに、今後の品種育成に必要となる飛躍的に高能力な育種素材を作出する。

成果

  • トウモロコシの組合わせ能力の高い親品種「Na65」、オーチャードグラスの高収量・耐病性品種「那系27号(19年度命名登録予定)」、放牧向けシバ品種「朝駆」、イタリアンライグラスの低硝酸態窒素品種「優春(茨城県、種苗会社との共同育成)」、トールフェスクの雄性不稔品種「エムエスティワン(種苗会社との共同育成)」などの新品種を開発し、命名登録または品種登録した。
  • トウモロコシと近縁種テオシントとの交配とDNAマーカー選抜の組み合わせにより、テオシントの不定根形成能遺伝子を導入した耐湿性に優れるトウモロコシ新育種素材を開発した。また、イタリアンライグラスの複数の冠さび病抵抗性遺伝子を同定し、それらをホモに持つ新育種素材を順次作出している(1系統は平成18年度に品種登録出願予定)。
  • これら新品種の普及および新育種素材を利用した品種開発により、収量および品質の向上と作付け面積の拡大が図られ、飼料自給率の向上に貢献できる。

図