畜産草地研究所

放牧管理研究グループ

土地を活かした放牧で牛を健康に育てよう

草食動物である牛は、放牧することで健康に育ちます。放牧飼養は、土-草-牛が一体となった資源循環型畜産といえます。さらに放牧には、省力・低コスト生産、省力、飼料自給率向上、家畜の健康増進、家畜福祉、機能性成分に富む畜産物生産など、多くの利点があります。

放牧管理研究グループでは

公共牧場や耕作放棄地等の国土に存在する様々な飼料基盤を、効率的に放牧利用するために、経営的評価から草地の管理、放牧家畜の適正な栄養管理や疾病等の発生を抑えるストレス低減技術を開発しています。

全国の耕作放棄地が増加する中で、その解消に向けた様々な取り組みがなされており、とくに生産を行いながら景観改善効果も高い放牧活用に対する期待は大きいものがあります。さらに、都府県の公共草地は、全牧草地面積の4割に相当する重要な飼料資源ですが、その利用率は決して高いとはいえません。公共草地の利用率を高め、耕作放棄地等の飼料基盤を有効に活用できる放牧を推進するために、立地や利用条件に応じた草地管理や放牧家畜の栄養管理技術を開発するとともに、経営評価も含めた効率的な牧場運営技術を提示することを目指しています。一方で、畜舎内で過ごしていた牛を突然放牧に出すと、急激な飼育環境の変化によるストレスで病気や生育停滞が起きることがあります。このため効率的な放牧馴致の実現のために、とくに疾病発生等の影響が大きい放牧初期ストレスを低減させる技術を開発しています。

「放牧地でのんびり草を食べ休む牛は健康そう」というイメージだけでなく、放牧の効果を健康性から経済性まで含めて科学的に解析し、消費者の安全安心な畜 産物生産の要望に応えるとともに、放牧に関わる技術開発を通じて、畜産農家の省力低コスト生産を実現し、さらに国土の有効活用につながる放牧の普及推進に 貢献しています。

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