農村工学研究所

防災研究調整役

業務内容

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下,研究機構という。)は,災害対策基本法第2条に基づく指定公共機関に指定されています。研究機構では,この法律で与えられた使命を果たすため,災害対策基本法第39条に基づき,独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構防災業務計画(以下,研究機構防災業務計画という。)を作成しています。
また,研究機構防災業務計画第1章第3節には,研究機構の農村工学研究所が当該防災業務を担うと規定しており,当所はこれを踏まえて,防災に関する試験及び研究並びに調査と災害対策への技術支援を確実かつ機動的に遂行しています。

スタッフ

防災研究調整役 鈴木 尚登 Tel:029-838-8193
上席研究員 中里 裕臣 Tel:029-838-8195

 

防災に関する研究

台風・集中豪雨,地震,その他の災害による農地・農業用施設の防災・減災技術や応急・復旧工法等に関する研究を行っています。これらの研究は,主務大臣の認可を受けた研究機構の中期計画に位置付けられていますが,具体的には,過去に発生した災害の特徴や関係機関の意見・要望等に配慮して実施課題を決定しており,このような過程を経て産出された各種研究成果が様々な現場等で利用されています。研究実績概要(PDF)
このような防災研究の一環として,ため池データベースとリアルタイム気象情報を用いて,ため池の災害危険度情報を発信する技術の開発・普及について実践的な研究を行っています。近年,集中豪雨の発生や地震により,中山間地域の老朽ため池や斜面が決壊・崩壊する可能性が高まっており,同時に下流地域への2次災害の増加が懸念されています。このため,公共機関等には当所で開発した「ため池リアルタイム防災システム」の提供を行っています。
また,防災研究の関連研究成果の1つとして,ホームページに「農業防災気象情報ネット」(http://www.nkk-kisyo.com/nkk_bousai/html/radar_top.htm)を開設しています。ここでは,現在から6時間後までの降雨情報(降雨量、降雨確率),天気予報,台風の進路等の詳細な気象情報がいつでも閲覧できます。
防災研究調整役は,当所が行うべき防災に関する研究について効果的・効率的な調整等を行っています。

研究の実例

安心・安全な農村地域を構築する,ため池を中心とした農村地域防災・減災システムの構築に関する研究

 

近年,中山間地域での自然災害が増加してきています。ため池被災の多くは漏水,盛土の一部被害など比較的軽い被害ですが,決壊も発生しています。農村の混住化,都市化が進み,ため池の決壊が下流域に2次災害を起こすことも考えられます。
このため,決壊のような大きな災害を未然に防ぐことや,災害の予測によって防災と減災を実現するため,ため池のリアルタイム防災システムを構築しました。
また,他の防災研究のために降雨や地震情報などの防災気象情報を,インターネット網を利用してリアルタイムに供給するシステムも構築しました。

bou3ため池の被害予測法の概要

 

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ため池に関する防災情報の伝達の概要

災害対策の技術支援

研究機構防災業務計画第3章第5節には,災害対策基本法第28条に定める非常災害対策本部長(国務大臣)や同法第28条の6に定める緊急災害対策本部長(内閣総理大臣)からの指示または関係機関からの要請に基づき,迅速かつ適切な災害応急対策及び災害復旧に資するための技術支援に努め,必要に応じて職員の派遣を行う,と定めています。
そのため,農業施設に関わる自然災害や事故災害が発生した場合には,農林水産省農村振興局防災課やその他の関係機関からの技術支援要請に応じて専門の職員を災害現場に派遣し,被災した施設の応急措置や災害復旧等について助言しています。

 

  派遣実績(PDF)
  派遣事例(PDF)

 

防災研究調整役は,災害発生時において,関係機関に迅速な技術支援を行うための連絡・調整窓口となります。

 

  災害対策本部を設置した場合の技術支援体制(PDF)
  災害対策に係わる技術相談(PDF)

bou1ため池堤体に発生した割れ目の危険度を診断

 

 

 

 

 

bou2農地地すべり現場での観測態勢等を助言

 

 

 

 

 

 

2007年能登半島地震災害に係る技術支援(職員派遣)