農村工学研究所

水田高度利用

担当分野概要

 

水田は通常水を貯めてイネを栽培する農地ですが、自給率の低い麦・大豆など畑作物の生産拡大のため、さらなる有効活用が求められています。また、水田の区画の大型化や農業経営の大規模化が進み、大型の農業機械による計画的かつ省力的な農業を支える技術の開発が求められています。

このような要請に応えるためには、水はけの悪い水田の排水改良など、生産の基盤となる水、土、周辺施設の適切な整備・管理・保全技術が必要です。

水田高度利用担当は、これまで同様、水田の生産基盤の整備・管理・保全に係る技術の開発に取り組んでいます。

suiden1

 

 

畑作物の安定生産に寄与する“地下水位制御システム”とこれを利用した栽培時の用水需要量の解明

 

 

 

 

 

suiden2

 

 

農地の排水性を改良する低コストな補助暗渠工法「カッティングソイラ工法」(農業新技術2012に採用)

 

 

 

 

 

 

 

suiden3

 

 

超低コストな農地の排水性改良技術「穿孔暗渠」
(従来技術の弾丸暗渠より耐久性が高く、深い施工が可能)

 

 

 

 

 

 

 

 

スタッフ

上席研究員(統括) 原口 暢朗 Tel:029-838-7554

水田の整備・管理・保全に係る研究・技術の統括

上席研究員 小倉 力 Tel:029-838-7559 水田の管理・保全に係る研究
主任研究員 吉村 亜希子 Tel:029-838-7558 水田の管理および農村振興に係る研究
主任研究員 北川 巌 Tel:029-838-7642 水田基盤整備技術・土壌物理に関する研究
主任研究員 若杉 晃介 Tel:029-838-7555 水田の整備一般および生態系に配慮した整備に関する研究
研 究 員 瑞慶村 知佳 Tel:029-838-7642 水田の整備・管理および衛星リモートセンシングの応用に関する研究

 

研究課題名

1) 地下水位制御システムの高度な活用のための用排水管理技術の開発(交付金研究) 平成23~27年度
2) 用排水機能が低下した水田の低コストな機能再生・改善技術の開発(交付金研究) 平成23~27年度
3) 農村の未利用資源を活用する土層改良工法の開発(交付金研究) 平成23~27年度
4) 地下水位制御システムの用水需要量の解明および温暖地における持続性向上のための耐久性資材の検討(農水省委託プロ、水田底力3系) 平成22~26年度
5) 農地下層における炭素の長期貯留技術の開発(農水省委託プロ、気候変動対策) 平成22~26年度
6) 放射性物質による環境影響への対策基盤の確立(科学技術戦略推進費(文科省移替予算)) 平成23年度

 

研究成果

研究論文 : [平成23年度], [平成22年度], [平成21年度], [平成20年度], [平成19年度]

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成果情報[平成18-23年度]

1) 農地の排水性を改良する低コストな補助暗渠工法 平成23年度農研機構主要普及成果.
2) 放射性物質に汚染された農地土壌の効率的な除染工法 平成23年度農研機構主要普及成果.
3) 有機質資材を活用して生産性向上に寄与する低コスト土層改良工法(技術および行政・普及) 平成22年度農村工学研究成果情報. 17-18
4) 地下水位制御システムFOEAS による転作大豆の地下かんがい用水量(技術および行政・参考) 平成22年度農村工学研究成果情報. 19-20
5) 土層改良で農地下層土に埋設するバーク堆肥の炭素量の長期変動と評価法(研究・参考) 平成21年度農村工学研究成果情報. 23-24
6) マグホワイトと石灰窒素の併用による飼料イネのカドミウム吸収抑制効果(研究・参考) 平成20年度農村工学研究成果情報. 19-20
7) アメリカザリガニの畦畔掘削による漏水の実態と対策技術(技術および行政・参考) 平成20年度農村工学研究成果情報. 21-22
8) 地下水位調節システムFOEAS による一筆水田の水稲栽培時の節水効果(技術および行政・参考) 平成20年度農村工学研究成果情報. 23-24
9) 水田のかんがい水位を自動管理する低コストな水位管理器(技術および行政・普及) 平成19年度農村工学研究成果情報. 11-12
10) 地下水位調節システムと畦畔漏水防止対策による転作作物の安定栽培(技術および行政・普及) 平成19年度農村工学研究成果情報. 13-14
11) 用水路と畦畔からの漏水で湿害が著しいほ場の簡易な水田汎用化技術(技術および行政・参考) 平成19年度農村工学研究成果情報. 15-16
12) 排水不良農地におけるほ場面傾斜化による表面排水及び流末処理技術(技術および行政・参考) 平成19年度農村工学研究成果情報. 17-18
13) 高齢者等に配慮した生活道路のユニバーサル舗装材料(技術および行政・普及) 平成18年度農村工学研究成果情報. 19-20
14) マグホワイトによる大豆のカドミウム吸収抑制効果(研究・参考) 平成18年度農村工学研究成果情報. 21-22

 

特許[出願の新しい順:平成24.3.31現在]

  出願名 発明者・著作権者 出願もしくは特許番号
1) 表層土壌の剥ぎ取り収集車両及びバケット 若杉晃介・原口暢朗・((株)ライト工業) 2011-263277(出願中)
2) 表層土壌の剥ぎ取り収集工法及びバケット 若杉晃介・原口暢朗・((株)ライト工業) 2011-184127(出願中)
3) 表層土壌の物理的除去工法 若杉晃介・原口暢朗・((株)ライト工業) 2011-178236(出願中)
4) 緑化方法 若杉晃介・((株)東武化学) 2011-74610(出願中)
5) 弾丸暗渠形成方法 藤森新作・((株)パディ研究所) 2010-213651(審査請求中)
6) 資材溝埋設機及び資材溝埋設施工方法 北川巌・((財)北海道農業開発公社) 2009-231095(審査請求中)
7) 自動給水栓 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4673666号(2011.1.28)
8) 耕作区の水位調節システム 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4596869号(2010.10.1)
9) 排水暗渠の形成方法 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4621443号(2010.11.5)
10) 弾丸暗渠形成装置及び方法並びに弾丸暗渠 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4621438号(2010.11.5)
11) 透水性舗装材組成物および舗装方法 藤森新作・((株)東武化学) 特許 第4310782号(2009.5.22)
12) 逆流防止機能付き用水弁 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4544613号(2010.7.9)
13) 溝形成装置 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4442724号(2010.1.22)
14) 水位調整システム 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第4544611号(2010.7.9)
15) 土壌固化剤 藤森新作・((株)東武化学) 特許 第4074857号(2008.2.1)
16) 土砂流出防止工法及び土砂流出防止剤散布装置 藤森新作・谷本 岳・若杉晃介・((株)前田建設工業) 特許 第3884438号(2006.11.24)
17) 弾丸暗渠形成装置 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第3785486号(2006.3.31)
18) 水田圃場漏水防止作業機 藤森新作・((株)スガノ農機) 特許 第3783077号(2006.3.24)
19) 地下灌漑用暗渠装置及びその形成方法 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第3756157号(2006.1.6)
20) 地下灌漑システムにおける用水供給装置 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第3702329号(2005.7.29)
21) 地下灌漑システム 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第3671373号(2005.4.28)
22) 暗渠排水装置 藤森新作・((株)パディ研究所) 特許 第3699986号(2005.7.22)
23) 環境改善セメント組成物 藤森新作・((株)東武化学) 特許 第3675766号(2005.5.13)
24) セメント組成物 藤森新作・((株)東武化学) 特許 第4562929号(2010.8.6)

 

研究論文

[平成23年度]

1) 若杉晃介(分担執筆):地下水位制御システム(FOEAS)導入と活用のポイント,農山漁村文化協会, (2012)
2) 北川巌:畑土壌に対する排水改良技術の動向,土壌の物理性,120,,(2012)
3) 北川巌:汎用田への品質改善客土の資源分布と利用指針,農業農村工学会誌,79(4),251-254,(2011)
4) 北川巌・齋藤信也・高橋順二:地域経済からみた農村の再生・活力向上と技術の役割,農業農村工学会誌,79(7),503-508,(2011)
5) 若杉晃介:地下水位制御システムFOEASの効果と特徴,農業農村整備情報センターだより,45,13-33,(2011)
6) 常田大輔・北川巌:最新の低コスト排水改良工法-カッティングドレーン工法とカッティングソイラ工法,特産種苗,12,58-60,(2011)
7) 北川巌:有機質資材を活用して生産性向上に寄与する低コスト土層改良工法,農村振興,744,32-33,(2011)
8) 藤森新作・原口暢朗・北川 巌・若杉晃介・瑞慶村知佳(農研機構 農村工学研究所):地下水位制御システム(FOEAS)調査・設計・施工マニュアル改訂版,(2011)
9) 原口暢朗:田畑輪換の本格実施に向けて,農業と経済,77(10),86-90,(2011)
10) 原口暢朗:高潮・津波により海水が侵入した農地での除塩対策,農業農村工学会誌,80(2),133,(2012)
11) 原口暢朗・友正達美・北川巌・若杉晃介・瑞慶村知佳・塩野隆弘・芦田敏文・中達雄・鈴木尚登:津波・高潮により被災した農地、特に水田におけるかんがいによる除塩について,農業および園芸,87(1),162-170,(2012)
12) 若杉晃介:東日本大震災による水田面の起伏(不陸)、亀裂、液状化に関する復旧対策技術,農業および園芸,87(1),179-188,(2012)
13) 小泉健・原口暢朗・中嶋勇:東日本大震災における農地・水路の被害と課題,畑地農業,632,2-10,(2011)
14) 中達雄・若杉晃介・原口暢朗:農地の放射性物質対策のための技術開発について,土地改良,276,24-29,(2011)
15) 若杉晃介・原口暢朗・中達雄:土壌固化剤を用いた表土剥ぎ取り技術の開発,機械化農業,2012年2月号,16-19,(2012)
16) 原口暢朗:津波・高潮により海水が流入した農地のかんがい水による除塩,農業技術大系・・・
17) 原口暢朗・若杉晃介(農研機構 農村工学研究所):放射性物質により汚染された農地等の除染に関する固化剤吹付け・剥ぎ取り工法に係る施工・積算マニュアル(案),(2011)
18) 原口暢朗・若杉晃介(農研機構 農村工学研究所):放射性物質により汚染された農地等の除染に関する固化剤吹付け・剥ぎ取り工法に係る施工・積算の手引き(案),(2012)
19) 若杉晃介:圃場整備水田における止水域性トンボの保全とミティゲーション対策に関する基礎的研究,農村工学研究所報告,(2012)
20) 北川巌・友正達美・原口暢朗・塩野隆弘・若杉晃介・芦田敏文・瑞慶村知佳:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による津波被災農地の堆積物・土壌の理化学的特徴,農村工学研究所技報(震災特集号),(2012)
21) 若杉晃介・瑞慶村知佳・北川巌・原口暢朗:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による水田面の起伏(不陸)、亀裂、液状化に関する復旧対策技術,農村工学研究所技報(震災特集号),(2012)
22) 瑞慶村知佳・北川巌・若杉晃介・原口暢朗:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による利根川沿いにおける液状化を起因とする塩害,農村工学研究所技報(震災特集号),(2012)

 

[平成22年度]

1) 若杉晃介・嶺田拓也・石田憲治:冬期湛水水田によるトンボ保全効果,農業農村工学会論文集,271,43-44,(2011)
2) 北川 巌・常田大輔・原口暢朗・若杉晃介:高生産性農地の段階的整備を実現する低コスト排水改良技術,農業農村工学会誌,78(11),899-902,(2010)
3) 瑞慶村知佳・本岡 毅・奈佐原顕郎:人工衛星を用いた水田地帯における耕作放棄地の判別,日本リモートセンシング学会誌, 31(1),55-62,(2011)
4) 北川巌・竹内晴信・小谷晴夫・千葉佳彦:切断掘削方式による穿孔暗渠「カッティングドレーン工法」の効果と適用性,農業農村工学会論文集,267,151-156,(2010)
5) 北川巌:圃場から届ける「おいしさ」を支える農業農村工学,農業農村工学会誌,78(8),714-718,(2010)
6) 澤村大介・北川巌・松岡祐司・北島豪:鉄付着防止暗渠土管による管閉塞軽減効果の持続性,農業農村工学会誌,78(12),1032-1033,(2010)
7) 北川巌:地球温暖化緩和策となる農地整備による炭素の長期貯留技術,ARIC情報,98,14-19,(2010)
8) 北川巌:長期土壌炭素貯留に貢献する農地基盤整備の確立,ARDEC,43,28-32,(2010)
9) 若杉晃介・北川巌・原口暢朗・藤森新作:水田の高度利用を可能とする地下水位制御システムFOEASの特徴と効果,ARIC情報,101,16-23,(2011)
10) 荒川祐介・田中章浩・原口暢朗・草場敬・薬師堂謙一・山田一郎:堆肥脱臭法により産生した窒素付加堆肥の利用に関する研究(第1報)コマツナ栽培試験による肥料効果の検証,日本土壌肥料学雑誌,81(2),153-157,(2010)
11) Takahiro Shiono, Noburo Haraguchi, Kuniaki Miyamoto: Evaluation of a grass field for deduction of sediment runoff from agricultural areas,Desalination and water treatment,19,198-204,(2010)

 

 

[平成21年度]

1) 若杉晃介・藤森新作:傾斜化圃場の土壌物理性と効率的な造成方法の開発,農業農村工学会論文集,263,65-72,(2009)
2) 若杉晃介・藤森新作:水田の高度利用を可能とする地下水位制御システムFOEAS,農業農村工学会誌,77(9),705-708,(2009)
3) 原口暢朗:古典を読む Geostatisticsを先取りした土壌科学者-Richard Websterによる土壌の理化学性のばらつきに関する三つの論文,土壌の物理性,113,43-51,(2009)
4) 北川 巌・若杉晃介・藤森新作:食料自給力の向上を図る新たな基盤整備技術,畑地農業,612,6-10,(2009)
5) 塚本康貴・北川巌・竹内晴信:砂質土埋設工法による泥炭地水田の米粒タンパク質低減技術,農業農村工学会誌,77(11), 34-35,(2009)
6) 丸山健次・北川巌:カッティングドレーン工法による無材暗渠の施工とてん菜及び馬鈴薯栽培への効果,でん粉情報,25,13-19,(2009)
7) 丸山健次・北川巌:カッティングドレーン工法による無材暗渠の施工とてん菜及び馬鈴薯栽培への効果,砂糖類情報,157, 26-32,(2009)
8) 北川巌:簡便で効果的な低コスト排水改良法,農家の友,22(2),24-26,(2009)
9) 原口暢朗・北川巌・若杉晃介:地下水位制御システム(FOEAS)調査・設計・施工マニュアル(案),農研機構農村工学研究所,1~43,(2009)

 

 

[平成20年度]

1) 若杉晃介・藤森新作:圃場面傾斜化が田面排水や地表灌漑に及ぼす影響,農業農村工学会論文集,76(3),277-282,(2008)
2) 藤森新作・原口暢朗・塩野隆弘・若杉晃介・中 達雄:赤土流出防止のための沈砂池の排水と堆積土自然乾燥技術,農業農村工学会論文集,76(6),507-514,(2008)
3) 若杉晃介・藤森新作・北川 巌:畑作物の安定的生産を実現する圃場面の傾斜・均平化技術,畑地農業,597,5-24,(2008)
4) 藤森新作・若杉晃介・北川 巌:田畑輪換で食料自給率向上を図るための新たな基盤整備技術,畑地農業,595,4-25,(2008)
5) 北川 巌・若杉晃介・藤森新作:畑の土づくりのための有機物「堆肥」の活用方策,畑地農業,596,8-25,(2008)
6) 塚本康貴・北川巌・竹内晴信:転換畑における大豆生産向上のための土壌物理性改善策,畑地農業,598,23-26,(2008)
7) 北川巌:鉄付着防止暗渠土管による低コストな暗渠管閉塞軽減技術,農耕と園芸,63(7),55-57,(2008)
8) 北川巌, 竹内晴信, 塚本康貴, 末久美由紀: 新方式の穿孔暗渠「カッティングドレーン工法」の開発,日本土壌肥料学会,79(3), 313-316,(2008)

 

[平成19年度]

1) 小田正人・小倉力:Soil Moisture Movement during the Dry Seasen in the Sandy Soil area of Northeast Thailand,システム農学,24(1),57-64,(2007)
2) 小倉力・S. Sukchan:The Result of Observation of Precipitation in Nong Saeng Village,Khon Kaen Province,Northeast Thailand,JARQ,41(4),325-332,(2007)
3) 藤森新作:冬場の開けっ放しが暗渠をダメにする,現代農業, 86(12),124-127,(2007)
4) 藤森新作:水田輪作を可能とする新たな水田汎用化技術の開発,農業,1497,67-74,(2007)
5) 藤森新作:転作作物の安定多収をめざす地下水位調節システム―水田リフォーム技術の開発―,農業および園芸,82(5),570-576,(2007)
6) 小倉 力・若杉晃介・藤森新作:平成19年 (2007年)能登半島地震による地すべり地水田の被災と営農状況,農村工学研究所技報,208,61-66,(2008)
7) 若杉晃介・藤森新作:平成19年 (2007年)能登半島地震による農地被害調査,農村工学研究所技報,208,67-74,(2008)