農作業安全コラム

新緑に、備え新た

H21年5月 中村 利男

 かねてよりこのホームページをご愛読下さり、ありがとうございます。4月から特別研究チーム長(安全)に就任しました中村です。このたび、ご縁あって生研センター(現:革新工学センター)で農業機械・装置、農作業の安全に関する技術の試験研究を担当することになりました。

 大学では作物学研究室に所属し、農林水産省に入省以来、行政畑を歩んでまいりましたので、今回の業務は私にとって新しい領域ですが、却って専門の方々とは違った視点で発想できることもあろうかと思います。関係機関・団体の専門の方々、農家の方々等のご支援、ご協力を得て、私なりに農業機械・装置、農作業の安全性向上に役立つ試験研究について模索してみたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

 毎年約400件の農作業による死亡事故が発生しております。このことは、一家の大黒柱が亡くなり農家の生活・経営への影響が出るだけでなく、我が国の貴重な農業の担い手を失うことにもなり、本当に痛ましく、残念なことと考えます。

 新緑の季節となり、いよいよ農作業が本格的に始まり、しばらく休んでいた農業機械も目を覚ますことになります。先月7日に公開を開始しました「eラーニング」もご活用いただき、初心に戻り、今一度、安全確認に油断のないようお願いします。備えあれば憂いなしです。

 一件でも農作業による事故を減らすため、ソフトウェア、ハードウェアの両面での研究開発、改善・改良ができるようチーム一丸となって、今後とも調査・試験研究に取り組んでまいりたいと考えますので、皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いします。

 

キーワード:事故/安全装置・対策/研究
サブキーワード:春季/農業経営体/他業種