農作業安全コラム

こうして起こった農作業事故

H28年12月 梅野 覚

 寒い日が続いておりますが、皆様の体調は大丈夫でしょうか。お体にはご自愛ください。

 さて、タイトルにも書きましたが、農林水産省が出している「こうして起こった農作業事故」 外部リンクをご存知でしょうか。この冊子には農作業で起こった事故の統計データや事故の現状等が載っているのですが、私が是非皆様に読んでいただきたいと思っているのは、「こうして起こった農作業事故4」の「個別事例報告」です。この「個別事例報告」では様々な農業機械の実際の事故事例とその原因・対策が報告されています。

 例えば、トラクターの転倒事故、コンバインの手こぎ時の事故、耕うん機のキックバックといった農業機械の操作時の事故やユニバーサルジョイントの取り付け時の事故、コンバインのチェーン給油時の事故といった作業機取り付け・整備時の事故など農作業における様々な事故事例が詳しく書かれています。

 他産業では法的な規制が整備されており、事故が起きた際に原因を追及し、事故を未然に防止する安全対策が行われているのに対して、農作業においては法的な規制が整備されておらず、事故が起きた際にも個人の不注意とされ、そのような事前の安全対策が疎かになりがちです。また、危険な目に遭っていない人ほど、「このくらいは大丈夫、ケガはしない」と思ってそのまま作業しがちです。しかしながら、事故防止の安全教育として危険な事故体験をするわけにはいきません。そこで、危険な体験をする代わりに、このような事故事例集を読み、事故を未然に防止する安全対策を知ることで、より事故を防止できると考えられます。

 「こうして起こった農作業事故」では、事故事例以外にも「どうして農作業事故は他産業に比べて多いのか」「事故の特徴は?」等の内容が細かく記載されております。お時間がありましたら一度目を通されて、農作業の危険および事前の対策について今一度再確認されてみてはいかがでしょうか。


 

キーワード:事故/安全装置・対策/乗用トラクター/歩行用トラクター/コンバイン(自脱型/普通型)
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