【概要・特徴】
 本品は、協和醗酵が発売してきた堆肥化促進微生物資材(商品名:コンポダッシュ協和T(CDT )に、新たに高温条件下で旺盛に生育する高温菌を添加した堆肥化促進微生物資材である。
添加した高温菌株は、50〜60℃が生育の至適温度である新たに分離選抜した株であり、微生物学的に毒性のないことを確認している。
堆肥化に伴なう温度上昇の開始は従来のCDT施用と相違ないが、高温菌添加によって最高温度への到達時間が早まり、到達温度も5℃程度高くなり、堆肥化の進行が促進される(図1〜図2)。
標準使用量は、堆肥化材料1トンに対し1〜2kg を散布・投入する。
 
【導入効果】
 堆肥化温度を上昇させることで、有害生物の増殖を抑制し、水分の低減や肥料価値の高い堆肥つくりに役立つものと期待される。
 
【利用上の留意点】

従来のCDTと同様に使用。標準使用量:1〜2kg/トン、堆肥化材料に混合。

発売は2001年4月を、価格は20kg で21,000円を予定している。
 
【試験事例】
 豚糞を用いた堆肥化試験(鹿児島畜産試験場で実施、写真1)により、堆肥化の進行が早まり、最高温度は5℃程度高くなること(図2)、その際の高温菌数は最高温度到達時で1,000倍に達しており、添加した高温菌が寄与していることが確認できた(図3-1〜2)。
 
【開発企業・問い合わせ先】
協和醗酵工業株式会社 バイオケミカルカンパニー 開発部 浅野 雅也
〒100-8185 東京都千代田区大手町1-6-1
TEL:03-3282-0085
FAX:03-3284-1839
E-mail:yasushi.arima@kyowa.co.jp

四国化成工業株式会社 生産技術本部 徳島第二工場 徳島開発室 井出 寿男
〒771-1156 徳島市応神町吉成127
TEL:088-641-2339
FAX:088-641-4190
E-mail:mizushori@shikoku.co.jp

 

図1 堆肥品温の推移
 
図2 堆肥温度の推移
豚糞を用いた堆肥化試験(樋渡ら、2000 年春畜産学会発表データ)
図3-1 一般細菌数の推移
豚糞を用いた堆肥化試験(樋渡ら、2000 年春畜産学会発表データ)
 
写真1 鹿児島県畜試における実証試験の状況 図3-2 高温菌数の推移
豚糞を用いた堆肥化試験(樋渡ら、2000 年春畜産学会発表データ)

 

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