【概要・特徴】
 地域の景観に合い、深根性もしくは法面保護に適するシダ類の胞子発芽による大量増殖、育苗ポットによる苗の育成およびこれらを用いた植生マット技術と、ミヤママンネンクサ、イワダレソウを使用した植生マット技術を確立した。シダ類の植生マットで法面緑化、保護を行ない、マンネンクサの植生マットでビル屋上、コンクリート面など乾燥地の緑化、イワダレソウの植生マットで湿地の雑草予防と幅広い範囲で緑化、雑草防止が図れる。
 
【導入効果】
シダ類の植生マット植栽により、雑草の侵入を防ぎ、周囲の植物種が自生できる基礎地盤を形成する。
ミヤママンネンクサの植生マットは乾燥にも強く、一般土壌からコンクリート等の人工地盤上の緑化や、道路アスファルトの切れ目、ガードレール周辺の雑草防除にも活用できる。
イワダレソウの植生マットは、田んぼのあぜなどの湿地に貼り付け雑草を防除する。共に除草作業の手間を省き、機械除草によるエネルギーの使用量を減らし二酸化炭素の発生量を抑制する。
本施工法は、植生マットを法面に敷きアンカーピンで固定するため、従来の土壌改良や植え込み作業が削減され、あたりの作業経費が大幅に縮減できる。
植物材料単価は、従来の地被植物植栽と同等もしくは、より安価に提供することができる。
 
【導入上の留意点】

傾斜地への植生マット導入は、植物が地盤に活着するまでに大雨等で崩壊する恐れがあるため、必ずアンカーピン等の固定資材を使用する。

長期間の乾燥状態から植物を守るため、出荷から施工までは最短日数で行うことが望ましい。
植生マットの植栽樹種には、施工地周辺の環境に適したものを選定する。
現在は受注生産であり、植生マットによっては発注から出荷まで1〜2年要する場合がある。
 
【実証事例】
三重県鈴鹿市の当社圃場において植生マットの生産、テストを行っている(写真参照)。
鈴鹿市内の砕石採掘跡地の緑化材料として、2種類のシダを用いた植栽試験を行い、うち1種類(ヒトツバ)の生育がよく、岩盤の緑化保護効果が見られた。
当社圃場の仮設法面へのホラシノブ植生マット施工では、従来の地被植物植栽と比較して作業時間が1/3であった。植栽後の生育も順調で、雑草の発生も抑制された。
シダ類は、常緑・落葉、赤葉・緑葉・黄金葉など多種多様であり、観賞用・花壇用・庭園用・寄せ植え用とあらゆる分野での活用ができる。また、環境に適したシダ類を選択することにより、他の植物と同様に需要が見込まれることが実証された。
希望者にはサンプル提供可能。
 
【開発企業・問い合わせ先】
有限会社 三重緑地 担当:藤枝 孝弘
〒519-0314  鈴鹿市長沢町1815-231
TEL:0593-71-0088
FAX:0593-71-0081
E-mail:miryoku@aqua.ocn.ne.jp

 

 
 
 

 

 

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