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メロンセル成型苗の直接定植栽培技術
- [要約]
- メロンについて、50穴セルトレイで1週間程度育苗したセル成型苗の直接定植は、活着が良好で、慣行苗と同等以上の収量性を示し、育苗期間が大幅に短縮され、省力化が図られる。6月上旬以降に定植となる露地トンネル栽培に適応する。
北海道原子力環境センター・農業研究科
[連絡先]0135-74-3131
[部会名]作物
[専門]栽培
[対象]果菜類
[分類]指導
- [背景・ねらい]
- メロンの栽培作業は多岐にわたり、10a当たりの労働時間が500時間近くを要する集約型の作物である。労働時間の短縮、作業の効率化を図るため、セル成型苗を利用した直接定植栽培技術を確立する。
- [成果の内容・特徴]
- セル内の用土量が多い50穴苗は、生育、根張りが128穴苗よりも良好である(表1)。
- 活着の促進には、定植前の植え穴潅水(200ml)、または株元近くへの潅水チューブによる潅水が有効である(表2)。
- 5月下旬〜6月上旬に定植したセル苗の生育・収量・品質は慣行苗に比べ同等以上の結果が得られる(表3)。
- 同一品種内ではセル苗、慣行苗とも観察による草勢の差は認められない。各品種とも、収量・品質はセル苗が優っている。
- 播種後1週間程度育苗したセル成型苗(子葉苗)を利用すると、10a当たりの労働時間が約445時間となり、慣行育苗に比べると約10%省力化できる(表4)。
- [成果の活用面・留意点]
- 6月上旬以降に定植となる露地トンネルの作型に適応する。
- 50穴セルトレイで1週間程度育苗したセル成型苗(子葉苗)を用いる。
- 定植適期(苗齢)が限定されるので、計画的な播種、ほ場の準備を行う。
- セル成型苗では特に草勢は強くならないが、施肥量、潅水法に留意し、適正な草勢管理に努める。
- 平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
- 課題名:メロンセル成型苗の直接定植栽培技術(指導参考)
- [その他]
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研究課題名:メロンセル成型苗の直接定植栽培技術
予算区分:道単
研究期間:平成11年度(平成9〜11年)
研究担当者:小田義信,福川英司,稲津 脩
発表論文等:
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