てんさい病原簡易接種機


[要約]
てんさいの耐病性系統の選抜・検定に用いる病原簡易接種機を開発した。本接種機をてんさい褐斑病抵抗性の検定に用いることにより、従来の人手による接種法に比べて、接種の効率が飛躍的に高まるとともに、検定期間の短縮及び試験精度が向上する。
[キーワード]
  てんさい、耐病性品種、接種機、効率性、試験精度
[担当]北農研・畑作研究部・てん菜育種研究室
[連絡先]電話0155-62-9271、電子メールokakazu@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・作物
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
てんさい耐病性品種の育成に当たり、人為接種による耐病性系統の選抜及び評価は必要不可欠である。しかし、従来の人手により株元に接種する接種法は、多くの時間と労力の必要性から試験規模の制約を受け、また、接種の不均一により試験精度上、問題があった。そこで、既存のてんさい施肥・播種機の施肥部分を改造したトラクタ牽引型の病原簡易接種機を開発し、てんさい褐斑病抵抗性検定試験に応用した際の接種効率及び試験精度について検討を行い、本接種機の利用法を確立する。
[成果の内容・特徴]
 
1. 開発した接種機は4畦用病原接種機であり、車輪軸からの動力により、接種源が入ったホッパーの底板が回転し、一定量の接種源を植物体直上に落下・接種できる(図1)。
2. 本接種機の機体重量は110kg程度と軽く、牽引に大型のトラクタを必要としない(表1)。
3. 接種作業は(50a当たり)、人手による従来接種法が10名で6時間以上要するが、本接種機は2名で1時間以内に終了し、作業効率が高い。
4. 機械接種法は従来接種法に比べて、検定適期における反復間差が小さく、試験精度が高い(表2)。
5. てんさい褐斑病抵抗性検定試験において、機械接種法は従来法に比べて発病が早く、検定に要する期間が短縮できる(表3)。
6. 接種源の量を30〜80g/mの範囲で調節できる。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 本接種機はてんさい褐斑病のほか、てんさい根腐病、てんさい葉腐病への応用が可能であり、耐病性品種の育成が促進される。
2. 接種源は、床土に罹病葉粉末などを混和したものを用いる。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: てんさい一代雑種における選抜及び検定方法の開発
予算区分: 交付金
研究期間: 1999〜2008年度
研究担当者: 岡崎和之、大潟直樹、高橋宙之、田口和憲、田中征勝
発表論文等: 大潟ら(2001)北農68(2):150-153


目次へ戻る