ばれいしょ播種床造成栽培法の適地拡大


[要約]
播種床造成栽培法は乾性火山性土、湿性火山性土、褐色低地土、細粒質褐色低地土で適応可能であり、最適な植付深度は15cmである。これらの土壌では播種床造成時の砕土条件の違いが規格内収量に及ぼす影響は小さい。
[キーワード]
  ばれいしょ、播種床造成、植付深度、萌芽期、規格内収量
[担当]十勝農試・生産研究部・栽培システム科
[連絡先]電話0155-62-2431、電子メールTokachiAES@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・総合研究
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
低能率なばれいしょ収穫作業を改善するためには収穫機の開発改良のみならず、栽培体系の改善も必要である。これまで十勝農試では、植付前に土壌の石礫・土塊を畦間に除去し、播種床の土塊径をコントロールする整地法のばれいしょ栽培における適応性を検討し、乾性火山性土において適応可能となった。
本試験では湿性火山性土、細粒質土壌など乾性火山性土以外での適応性を慣行栽培法と比較し、播種床造成栽培法の適応拡大を図る。
[成果の内容・特徴]
 
1. 播種床造成栽培法(S.C.)では植付時に培土を行うことから植付深度が深くなり、萌芽期が遅れる。植付深度15cmの萌芽期は慣行栽培と比較すると、乾性火山性土で2〜4日、湿性火山性土などでは4〜6日程度遅れ、植付深度20cmの場合はさらに2日程度遅れる(表1)。
2. 株当たりの塊茎重量は、植付深度15cmが7月上旬頃から慣行栽培を上回る(図1)。
3. 植付深度15cmの規格内収量は、褐色低地土の「メークイン」を除くと、乾性火山性土、湿性火山性土、褐色低地土、細粒質褐色低地土で慣行栽培より約10%増収する(表2)。
4. 植付深度20cmの萌芽期は植付深度15cmと比較して2日程度遅れ、収穫期の上いも収量、規格内収量ともに慣行栽培と比較して減少する場合もみられる。
5. 細砕土条件の「男爵薯」では規格内収量が増加したが、その他の土壌や品種では粗砕土条件とほぼ同程度であることから、細粒質褐色低地土、湿性火山性土、褐色低地土では砕土条件の違いが規格内収量に及ぼす影響は小さい(表3)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 播種床造成栽培法における植付深度は15cmとする。
2. 乾性火山性土では土塊・石礫除去作業機のローラコンベヤ間隔を35mmとし、これ以外の土壌では40〜45mmとする。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: ばれいしょ播種床栽培法(ソイル・コンディショニング・システム)の適地拡大
予算区分: 受 託
研究期間: 2001〜2002年度
研究担当者: 鈴木 剛


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