ポテトサラダ用ばれいしょ新品種候補系統「F001」


[要約]
ばれいしょ「F001」は、中晩生で肉色が淡黄色の生食用系統で、「男爵薯」よりポテトサラダ適性が優れ、目が浅く、大粒・多収である。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持つ。
[キーワード]
  ばれいしょ、ポテトサラダ、ジャガイモシストセンチュウ
[担当]北見農試・作物研究部・馬鈴しょ科、同・生産研究部・病虫科、中央農試・作物開発部・畑作科、同・クリーン農業部・総合防除科、同・同・病虫科、上川農試・研究部・畑作園芸科、道南農試・研究部・作物科、十勝農試・作物研究部・てん菜畑作園芸科、北農研・畑作研究部・ばれいしょ育種研究室、北海道種馬鈴しょ協議会
[連絡先]電話0157-47-2149
[区分]北海道農業・作物
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
生食用ばれいしょは外食・調理済み食品・一次加工品等の業務需要が急増し、適品種の要求が強い。従来これらの用途では、北海道で栽培面積が多く、安定供給が可能な「男爵薯」が多くを占めていたが、目が深く加工歩留りが低い、剥皮後の褐変や調理後の黒変が起こりやすい等の欠点があった。これらの欠点を補って近年奨励品種となった、ホールポテト向けの「マチルダ」、コロッケ向きの「ベニアカリ」、白肉・大粒で各種調理に向く「さやか」が栽培面積を増やしている。現在、ポテトサラダ原料では「男爵薯」に代わり、ポテトチップ用である目の浅い「トヨシロ」が主力品種となっているが、品質的には最適品種ではない。
[成果の内容・特徴]
 
1. 平成5年にホクレン農業協同組合連合会農業総合研究所において、「87062-217」を母、イギリスより導入した「Maris Bard」を父として人工交配を行い、それ以降選抜を進めて育成した生食用の系統である。
2. 「農林1号」並の中晩性で、目が浅く、「男爵薯」及び「農林1号」より大粒・多収である(表1)。
3. ポテトサラダ製造時の歩留りは、主力品種である「トヨシロ」や「男爵薯」より高い(図1)。ポテトサラダの官能評価では、色や食感の評価が高く、総合的にポテトサラダ適性が優れる(表2表3)。
4. ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持つ。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 「男爵薯」の一部に置き換え、北海道一円に普及する。
2. 塊茎の腐敗が発生することがあるので、排水不良な圃場での栽培は避ける。
3. 疫病に弱いので、予察情報などを活用し、適正な防除に努める。
4. 中心空洞の発生することがあるので、多肥や疎植を避け、培土や収穫時期に留意する。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: ばれいしょ輸入品種等選定試験
予算区分: 受託
研究期間: 平成2000〜2002年度
研究担当者: 入谷正樹、伊藤 武、萩田孝志、古川勝弘、美濃健一、吉良賢二、中尾弘志、 角野晶大、向原元美、小田義信、南 忠、越智弘明、松永 浩、森 元幸、高田明子
発表論文等: なし


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