ハイドランジア・アナベルのグリーン化と開花調節技術


[要約]
ハイドランジア・アナベルの生育特性を示し、開花期以降50%以上の遮光を行うことで、白花のグリーン化を実現。また、摘心処理による開花抑制・花房の小型化に効果を認め、新しい花きとしての可能性を拡大。
[キーワード]
  ハイドランジア・アナベル、遮光、グリーン化、摘心、開花調節
[担当]花野菜セ・研究部・花き科
[連絡先]電話0125-28-2800、電子メールkatosyun@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・作物
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
花・野菜技術センターでは花きの多様性を求める消費者、生産者の声に応えるため、新しい花きの創出を行っている。
ハイドランジア・アナベルを新しい花きとして取り上げ、本来白色の花を遮光によってグリーン化すると共に、摘心による開花調節についても検討しアナベルの普及向上を図る。
[成果の内容・特徴]
 
1. アナベルの露地における通常の生育概況は、開花期は7月下旬、グリーン化期は8月中下旬、草丈100cm前後、花茎20cm前後、苗定植3年目以降の花茎数20〜30本以上となる(データ省略)。
2. アナベルのグリーン化栽培のための遮光法は、遮光率50%以上の資材を使い、アナベルの開花期以降に遮光を開始することでグリーン化が可能であり、資材の種類については大きな差はない(表1)。
3. グリーン化アナベルの鮮度保持は、前処理剤単独では鮮度保持剤(クリザールブバル)の効果が高いが、体系処理では前処理剤(ハイフローラ)、輸送時処理材(エコゼリー)、後処理剤(華の精)の組み合わせ効果が高い(データ省略)。
4. アナベルの摘心処理(3〜6節残)は開花時期を遅らせ、花を小さくする効果は認められるが、摘心時期や年によっては花茎数の減少や、グリーン化しない事があり注意が必要である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 摘心による開花調節は気象条件により変動するので注意する。
2. 遮光によるグリーン化は特許出願中である。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: ハイドランジア・アナベルのグリーン化と開花調節技術
予算区分: 事業
研究期間: 1998〜2002年度
研究担当者: 加藤俊介、高濱雅幹
発表論文等: 加藤、「花きハイドランジア・アナベルの栽培方法」特願2001-356060、出願


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