イネ科草種別シロクローバ混播放牧草の飼料成分表(推定値)


[要約]
放牧時推奨草丈における単播放牧草の季節別飼料成分を調査し、その値からマメ科乾物割合別のイネ科草種別(チモシー、メドウフェスク、ペレニアルライグラス、オーチャードグラス)シロクローバ混播放牧草の飼料成分表(推定値)を作成した。
[キーワード]
  放牧草、飼料成分
[担当]根釧農試・研究部・乳牛飼養科、乳質生理科、草地環境科、天北農試・研究部・牧草飼料科
[連絡先]電話01537-2-2004、電子メールuedakazu@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・畜産草地
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
これまで、種々の粗飼料、穀類、粕類および他飼料の成分が明らかにされ、乳牛の飼料設計に活用されている。しかし、放牧草の飼料成分に関する情報は少ないため、放牧草を活用した精密な飼料設計は困難である。そこで、放牧時推奨草丈におけるイネ科単播草およびシロクローバ単播草の季節別飼料成分を調査し、その値からイネ科草種別シロクローバ混播放牧草の飼料成分表(推定値)を作成する。
[成果の内容・特徴]
 
1. 単播草(チモシー:TY、メドウフェスク:MF、ペレニアルライグラス:PR、オーチャードグラス:OG、シロクローバ:WC)の飼料成分を季節別に調査し、各イネ科草を主体としたWC混播草の飼料成分を推定した(表1)。
2. 放牧時推奨草丈(TY=30cm、MF=30cm、PR=20cm、OG=30cm)におけるイネ科単播草の年間平均CP含量および同推定TDN含量は、TYおよびMFはほぼ同じで各々約18%および70%前後、PRでは各々約18%および78%、OGでは各々約20%および約72%である。
3. いずれのイネ科草を主体としたWC混播草についても、イネ科草丈が放牧時推奨草丈であれば、年間平均CP含量および同推定TDN含量の推定値は、混播草中のWC乾物割合が15%のとき各々約20%以上および約71%以上となり、WC乾物割合が30%のときは各々約21%以上および約71%以上である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 本成果は、TY、MF、PRおよびOGのいずれかを主体としたWC混播放牧草の飼料成分(推定値)として飼料設計に活用できる。
2. 混播草の飼料成分は多回刈りした単播草の値から、次式により求めた推定値である。
混播草の飼料成分推定値=混播草中のイネ科草の乾物割合×イネ科単播草の飼料成分
+混播草中のWC乾物割合×WC単播草の飼料成分    (式)
3. 多回刈りした単播草の調査場所、施肥量、調査年次および施肥時期は次のとおりである。
TY、MFおよびWCは北海道立根釧農業試験場で栽培・調査した。TYおよびMFの年間施肥量(N-P2O5-K2O)は15-8-22 kg/10a とし、WCでは0-8-22kg/10aとした。
PR、OGおよびWCは北海道立天北農業試験場で栽培・調査した。PRおよびOGの年間施肥量は15-8-15 kg/10a とし、WCでは0-8-15kg/10aとした。
いずれの草種についても、調査・栽培の期間は1998年から2001年までとし、施肥は早春、6月下旬から7月上旬、および8月下旬から9月上旬に等量分施した。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: 草地酪農における飼料自給率70%の放牧技術の開発 I.草種別放牧草の飼料成分
予算区分: 国費補助
研究期間: 1998〜2002年
研究担当者: 原  悟志、上田和夫、高橋雅信、三枝俊哉、酒井 治、堤 光昭、中村克己、吉田昌幸、高品 純、葛岡修二


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