ダイズのジャガイモヒゲナガアブラムシ有翅虫の飛来予測


[要約]
発育零点1℃を上回る気温の積算値(4月1日〜5月20日)の平年値を当該年の値が上回る場合には、ジャガイモヒゲナガアブラムシ有翅虫の早発・多飛来が予測される。十勝農試開発の本種有翅虫飛来時期予測法は、道央地帯においても適用可能である。
[キーワード]
  ダイズ、ジャガイモヒゲナガアブラムシ、飛来予測
[担当]北海道病害虫防除所・予察課
[連絡先]電話01238-9-2080、電子メールiwasaki@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・生産環境
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
ダイズわい化病ウイルスを媒介するジャガイモヒゲナガアブラムシの発生時期、発生量に関する研究は、これまで主にダイズの主産地である十勝管内において行われてきた。しかし、近年、道央地帯においてもダイズの栽培面積は増加傾向にある。そこで、本種有翅虫の早発・多飛来を予測する方法を構築するとともに、十勝農試開発の本種飛来時期予測法の道央地帯における適合性を検証する。
[成果の内容・特徴]
 
1. 黄色水盤による捕獲データ(図1)およびわい化病の感染時期に関する調査結果から、長沼町におけるダイズわい化病の一次感染に関わる重要な防除時期は6月下旬以前と判断される。
2. 長沼町における本種の初飛来日は調査した9年全てにおいて6月2半旬以前であった(表1)。したがって、十勝地方における6月3半旬を基準にした初飛来日の早晩による飛来量予測(平成9年度北海道指導参考事項)は道央地帯への適用が困難である。
3. 十勝農試開発の発育零点1℃、2世代分の積算温度480日度(平成2年度北海道指導 参考事項)を用いた本種飛来期予測モデルによる飛来期予測、薬剤散布開始時期決定法(400日度到達日の7日以内)は、長沼町においても適用可能である。
4. 積算温度による予測初飛来日が早い年次には、6月中の飛来頭数が多くなる傾向がある(図2)。
以上のことから、道央地帯における飛来量の予測にあたって、以下の方法が代替法として有効である。 本種有翅虫の初飛来やダイズの発芽に先立つ5月20日までの有効積算温度を当該地域の平年値と比較する。当該年の値が平年値を上回る場合には、5〜6月の有翅虫の多飛来および早期飛来が予測される(図3)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. この予測法の妥当性は、十勝地方(芽室町)の23年間のデータについても確認され、本法は全道において適用可能である。
2. 積算温度の算出起点は、融雪期が4月中旬以前であれば4月1日とする。
3. 発生状況に応じた茎葉散布は、平成9年度北海道指導参考事項に準ずる。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: 大豆のジャガイモヒゲナガアブラムシのモニタリング手法の確立
予算区分: 道費
研究期間: 2000〜2002年度
研究担当者: 岩崎暁生、大久保利道


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