北海道米の冷凍米飯に対する加工適性


[要約]
北海道米5品種・系統について冷凍米飯に対する加工適性評価を行ったところ、現在、冷凍食品メーカーで冷凍米飯用原料米に採用されている「あきほ」と比較して、「上育438号」の加工適性評価が高い。
[キーワード]
  冷凍米飯、加工適性、炊飯米表面の物性、バラ化度合
[担当]中央農試・農産工学部・農産品質科
[連絡先]電話01238-9-2585、電子メールtomokonk@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・流通利用
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
冷凍米飯用の原料米として実需に使用されている「あきほ」の生産量が減少していることから、「あきほ」に代わる新たな冷凍米飯用原料米の候補として、北海道米4品種・系統について,冷凍米飯(冷凍ピラフ)向け原料米に求められる加工適性を評価し、冷凍米飯を製造する際において原料米選定の資とする。
[成果の内容・特徴]
 
1. テクスチャーアナライザーを用いた炊飯米の25%圧縮・引き上げ試験を行い、負領域の仕事量を「付着性」として「あきほ」を基準とした相対比により北海道米4品種・系統を評価したところ、炊飯米表面の「付着性」は「あきほ」より「上育438号」および「初雫」が低い(図1)。
2. 冷凍米飯の篩別重量割合より算出した「ダマ化率」は、「あきほ」と比較して「上育438号」および「初雫」が低い(図2)。
3. 炊飯米表面の「付着性」および冷凍後の「ダマ化率」より評価した冷凍米飯に対する加工適性は、「あきほ」と比較して「上育438号」および「初雫」の評価が高い。
4. 「初雫」は具材無しの調味米において食味評価が著しく低く(表1)、冷凍食品メーカーにおいて「上育438号」を用いて冷凍ピラフ製造試験を行ったところ、現行商品と比較して食味は劣ることなく、社内基準を満たしている(図3表2)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 工場における冷凍ピラフ製造試験では、実需者からライン上での作業性および製品歩留りの面から、「上育438号」は高い評価を得た。
2. 実需者が冷凍米飯を製造するにあたって、原料米を選定する際の参考となる。
3. 今回用いた炊飯米の物性およびダマ化率の測定方法は、冷凍米飯向け原料米の加工適性を評価する上で有効である。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: 低コスト・多収米の加工適性評価
予算区分: 受託
研究期間: 2001〜2002年度
研究担当者: 中森朋子、加藤 淳、柳原哲司


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