ばれいしょ地域在来品種等の特性


[要約]
ばれいしょ地域在来品種等「ノーキングラセット」、「シェポディー」、「529−1」「インカレッド」、「インカパープル」、「インカのめざめ」の特性を調査した。
[キーワード]
  ばれいしょ、地域在来品種、特性
[担当]北見農試・作物研究部・馬鈴しょ科、上川農試・研究部・園芸畑作科、十勝農試・作物研究部・てん菜畑作園芸科、北農研・畑作研究部・ばれいしょ育種研究室
[連絡先]電話0157-47-2149、電子メールiritams@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・作物
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
民間からの地域在来品種等の増殖申請の受入れ制度に基づき「馬鈴しょの地域在来品種、民間育成品種等種馬鈴しょの増殖計画検討会」において審議し、種馬鈴しょの増殖受入を承諾した品種の特性を明らかにした。ここで得られた成果は、それぞれの地域在来品種の栽培にあたって品種特性の情報として活用する。
[成果の内容・特徴]
 
1. 「ノーキングラセット」の塊茎は楕円形、皮色は褐色、表皮の粗滑はラセット皮のため粗い。目の深浅は浅く、肉色は白。枯凋期は早生で、上いも平均一個重は小さく上いも重は「トヨシロ」より少ない。そうか病に強い抵抗性をもつ。用途は加工食品用(ポテトチップ用)で、収穫後のチップ褐変程度は中程度(表1)。
2. 「シェポディー」の塊茎は長楕円形、皮色は白黄、目の深浅は浅く、肉色は白。枯凋期は中生で、上いも平均一個重は大きく、上いも重は「トヨシロ」並からやや少ない中程度。用途は主に油加工用で、収穫直後のチップ褐変程度は中程度(表1)。
3. 「529−1」の塊茎はやや長球形で、皮色は白黄、目の深浅はやや浅く、肉色は白。枯凋期は中早生で、上いも重は「男爵薯」並でやや多い。そうか病に中程度の抵抗性をもつ。用途は主に生食用で水煮黒変は少なく、煮崩れは無い。そうか病に中程度の抵抗性をもつ(表1)。
4. 「インカレッド」は初期成育が遅く倒伏が多い。塊茎は楕円形で、皮色と肉色は赤で明らかな特徴がある。枯凋期は中晩生で、低でん粉価で上いも重は「男爵薯」より少ない。そうか病に強い抵抗性をもつ。用途は調理用で煮崩れはない(表1)。
5. 「インカパープル」の塊茎は楕円形で、皮色と肉色は紫で明らかな特徴がある。枯凋期は中晩生で、上いも重は「男爵薯」並に少ない。でん粉価は高い。いもの休眠期間はごく長い。そうか病に中程度の抵抗性をもつ。用途は調理用である(表1)。
6. 「インカのめざめ」の塊茎は卵形、皮色は黄褐、目の深浅は浅い。肉色は橙色に近い黄色で、従来の黄肉品種より黄色が濃い。枯凋期は「男爵薯」より10日以上早い極早生で、でん粉価は高い。上いも重は「男爵薯」より少なくごく少である。いもの休眠はごく短かい。用途は調理用で、調理後黒変は微程度で、調理後も鮮明な濃黄色を保つ。煮崩れは少なく、食味の評価は良い(表1)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 栽培予定地域での、指導上の資料とする。
2. 栽培予定地域 「ノーキングラセット」:網走郡常呂町、女満別町。
「シェポディー」:上川郡美瑛町。
「529−1」:網走郡常呂町。
「インカレッド」、「インカパープル」:中川郡幕別町。
「インカのめざめ」:中川郡幕別町、夕張郡栗山町
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: ばれいしょ「C14」の品種特性、馬鈴しょ「529−1」通称(ホクイチ)の品種特性、輸入品種等選定試験、ばれいしょ高品質優良品種の育成
予算区分: 受託研究、交付金、大型別枠
研究期間: 2000〜2001年度、1988〜2002年
研究担当者: 伊藤 武、南 忠、松永 浩、森 元幸、小林 晃、高田明子、津田省吾


目次へ戻る