形質転換によるばれいしょ黒あし病及び乾腐病抵抗性系統


[要約]
耐病性遺伝子をアグロバクテリウム法によりばれいしょに導入し、アカザ・キチナーゼ遺伝子を導入した「男爵薯」から乾腐病耐病性、リゾチーム遺伝子を導入した「メークイン」から黒あし病耐病性の系統を選抜した。これらの塊茎の外観は原品種と同様である。
[キーワード]
  ばれいしょ、遺伝子組換え、キチナーゼ遺伝子、リゾチーム遺伝子
[担当]中央農試・農産工学部・細胞育種科、遺伝子工学科
[連絡先]電話01238-9-2001、電子メールhiraidai@agri.pref.hokkaido.jp
[区分]北海道農業・基盤研究
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
ばれいしょ優良品種に病害抵抗性遺伝子を導入することにより難防除病害抵抗性の新育種素材を開発する。
[成果の内容・特徴]
 
1. チューバーディスク法により、「男爵薯」、「メ−クイン」、「根育31号(スタークイーン)」にキチナーゼ遺伝子とリゾチーム遺伝子を導入し、抗生物質耐性の258個体を得た(表1)。
2. PCR法などによりリゾチーム遺伝子では74個体、イネ・キチナーゼ遺伝子では13個体、アカザ・キチナーゼ遺伝子では22個体で導入した遺伝子を確認した。
3. リゾチーム遺伝子導入系統の「R93」は、原品種 「男爵薯」に比べて高い黒あし病耐病性を示す(図1)。
4. アカザ・キチナーゼ遺伝子導入系統の「EC100」は、原品種「メークイン」に比べて高い乾腐病耐病性を示す(図2)。
5. アカザ・キチナーゼ遺伝子導入系統の「EC100」は、原品種「メークイン」に比べて高い乾腐病耐病性を示す(図2)。
6. 黒あし病耐病性系統「R93」、乾腐病耐病性系統「EC100」は各々の原品種と外観上は同様の生育を示す(図34)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. ばれいしょ遺伝子組換え試験の参考になる。
2. 得られた黒あし病、乾腐病抵抗性の検定は実験室レベルで行っているため、圃場における抵抗性と必ずしも一致するものではない。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: 遺伝子導入によるばれいしょ新育種素材の開発
予算区分: 国補(地域先端)
研究期間: 1997〜2002年度
研究担当者: 平井泰、鈴木孝子、中川善一、柳田大介、佐々木純、木口忠男、楠目俊三、竹内徹
発表論文等: なし。


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