てんさいの温室内小規模世代促進技術


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・畑作研究部・てん菜育種研究室
[連絡先]電話0155-62-9271
[区分]北海道農業・作物
[分類]科学・参考



[背景・ねらい] [成果の活用面・留意点]
  1. 春化する苗は、25℃常温の温室内で播種後40日目にあたる草丈10p以上、葉数5枚以上に達した個体を用いる。春化処理条件は、5℃、16時間日長とし、春化処理解除後は、25℃以下の常温の温室において、全日長条件で生育させる(図1)。
  2. 春化処理の効果は、系統間差が明らかであり、春化処理日数と系統との間には交互作用が認められる(表1)。また、系統ごとの春化処理日数と開花率は相関が高い(図2)。
  3. 春化処理日数は、150日間で8割以上の個体から採種が可能であり、210日間で全系統、全個体から採種が可能である(表2)。
  4. 本手法では、温室内で周年採種が可能であり、播種後300日で後代種子が得られる。また、1m2あたりに最大で500個体の後代種子を採種でき、個体あたりの後代種子量は、0.5g(約50粒)程度である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 複数の育種材料を同時に取り扱うことができ、てんさいの親系統の育成が加速される。
  2. 開花期の系統内変異は大きいので、自殖系統の増殖に限る。
  3. 単粒系統法など集団育種法へ応用できる。
[具体的データ] [その他]
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