アガロースゲルで検出できるSSRマーカーを用いたアカクローバの高密度連鎖地図


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・作物開発部・マメ科牧草育種研究室
[連絡先]電話 011-857-9272
[区分]北海道農業・作物、畜産草地・飼料作物、作物・生物工学
[分類]科学・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 本連鎖地図は1157マーカーからなり、アガロースゲルで検出できるSSRマーカーを用いた高密度連鎖地図としては唯一のものである(図1図2)。
  2. マーカーの内訳はSSRマーカーが1013、RFLPマーカーが144で、連鎖地図の全長は989cM、マーカー間の平均距離は0.9cMである(図1)。
  3. マッピング集団「HRxR130」は日本品種とスイス品種のF1由来のクローン「HR」とロシア品種由来のクローン「R130」によるF1188個体である。
  4. SSRマーカー、RFLPマーカーはcDNAライブラリー等を用いて開発し、ともにアカクローバの遺伝子領域に由来している。
  5. SSRマーカーの70%がシロクローバのDNAでアカクローバとほぼ同じサイズのバンドを検出した。同様に26%がマメ科モデル植物Medicagotruncatulaで、21%がエンドウでアカクローバとほぼ同サイズのバンドを検出しており、本SSRマーカーは他マメ科植物に対する応用性が高い(表1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本連鎖地図は高密度なため、精度の高いQTL解析を行うことができ、選抜効果の高いDNAマーカー開発に活用できる。
  2. 本成果は(財)かずさDNA研究所との共同研究によるものであり、連鎖地図上のSSRマーカープライマー情報およびRFLPシーケンス情報を論文およびwebサイト(http://www.kazusa.or.jp/)にて全て公開する。
  3. 連鎖地図上のSSRマーカーは全てアガロースゲルを用いて簡易に多型検出ができる。
  4. 連鎖地図上のマーカーはシンテニー解析や候補遺伝子解析およびマメ科植物のアンカーマーカーに活用できる。
[具体的データ] [その他]
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