水稲のYES!clean栽培高度化に向けた技術体系


[要約] [キーワード] [担当]上川農試・技術普及部・技術体系化チーム、中央農試・技術普及部・技術体系化チーム
[代表連絡先]電話0166-85-2200
[区分]北海道農業・総合研究
[分類]技術・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 除草剤2成分1発剤1回処理ないし1成分初期剤1回処理による雑草防除により、ノビエ、ホタルイ、一年生広葉雑草の発生が少ない圃場では、対照(3〜4成分)と比較して雑草害が問題視されない程度まで雑草の発生を抑制することが可能である。2回代かき+1成分では、2年目で2成分とする必要があり、2回代かき+機械除草では残草対策が必要である。これらの成果などから除草防除対応フローを図1に示す。
  2. いもち病に対しては、温湯種子消毒および発生モニタリング調査を活用することにより、殺菌剤成分回数を1回以下にすることが可能である。
  3. 2年間の当該試験圃場における害虫発生量の条件下では、イネドロオイ虫等の初期害虫に対しては発生モニタリング調査による防除要否判定の活用、カメムシ斑点米に対しては出穂7日後の水面施用剤1成分による防除体系で、慣行防除程度の害虫防除が可能である(図2)。
  4. 有機質肥料(魚粕など各種粕類及びそれらを原料とした肥料)の利用により、収量・品質を維持しつつ総窒素施肥量の30%程度まで代替可能である。
  5. 技術体系化による農薬・肥料合計資材費の変化は試験地により増減した。これは多様な技術体系の中から、現地実態に合わせて技術選択を行ったためである。
  6. 以上の結果に基づき、YES!clean栽培の高度化に向けた安定かつ継続可能な農薬・有機質肥料利用技術体系を表1に示す。
[成果の活用面・留意点]
  1. 雑草の発生予測は「水田雑草の発生予測法と予測に基づいた除草法」(平11指導参考事項)による。
  2. YES!clean栽培農家を対象とする。
[具体的データ] [その他]
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