秋季休眠性に基づくアルファルファ国内育成品種の群別


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・作物開発部・マメ科牧草育種研究室、アルファルファフォローアップチーム、畑作研究部・紋別試験地
[連絡先]電話011-857-9272
[区分]北海道農業・作物、畜産草地
[分類]科学・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 北米の標準品種の秋季休眠性(FDR)と北海道内3試験地におけるNPH(秋の草高を5cm刻みで計測し、平方根を取ったもの)とは何れの年次・試験地においても高い正の相関(R2=0.939(2005年紋別)〜0.974(2005年札幌)の範囲)がある(図1)。
  2. 従来の群別は5段階であり、愛知農総試育成の温暖地向け品種はU群に属すと推定されている。2年間のFDR計算値により9段階に分類したFDCによれば、ツユワカバとネオタチワカバが7、ナツワカバとタチワカバは6となる()。
  3. 寒地向け品種はV群に群別されているが、FDCで分類すればヒサワカバが5、マキワカバとケレスが4、キタワカバが3、ハルワカバが2の4段階に分類される()。
  4. 北米の標準品種はすでに生産中止されたものが多く入手が困難である。今回の結果から国内育成品種が2から7の6段階にそれぞれ1品種以上群別されるため、今後、北海道内では図2の直播・1回刈払いの方法で新たに育成される品種系統の群別が可能である。
[成果の活用面・留意点]
  1. 従来の品種群別に替えて、今後育成される品種は国内品種との比較で、国際的な分類に準じた秋季休眠性程度を記載できる。
  2. 外国品種を試験研究や品種育成に用いる際の地域に適した品種の導入や、種子を海外増殖する際の適地の選定に利用する。
  3. 温暖地で秋季休眠性を検定する場合は、刈払いや草高測定等は各地の慣行に従い、適期に行う。
[具体的データ] [その他]
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