低温条件下でのジャガイモデンプン粕のサイレージ発酵特性


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・畜産草地部・上席研究官、家畜生理繁殖研究室
[連絡先]電話011-836-9269
[区分]北海道農業・畜産草地、畜産草地
[分類]技術・ 参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. ジャガイモデンプン粕の付着微生物叢は、特にサイレージ発酵で重要な乳酸菌数が平均105個cfu/gと高い数値にあり、貯蔵5日後では低温(5℃)下でも常温(20℃〜25℃)並の水準にある(図1)。
  2. サイレージのpHは、常温では貯蔵5日目には4前後に下り、低温(5℃)貯蔵ではゆっくりと低下して貯蔵50日頃に4以下に達する(図2)。
  3. サイレージ発酵による乳酸生成では、常温ではサイレージ調製後30日頃に最大値に達する。低温下では70日前後に最大値となり、その濃度は常温の1/2以下である(図3)。
  4. サイレージ中の揮発性脂肪酸(VFA)は酢酸のみであり、その含量は乳酸より少なく、最大値は常温及び低温貯蔵ともに90日前後に達する。なお、酢酸濃度は低温条件下では、常温下の1/3以下である(図4)。
  5. 繊維分解酵素添加は、迅速にpHを低下させ、3日以内にpH4以下となり酢酸の生成が多い(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. ジャガイモデンプン粕が、良質なサイレージ飼料として地域飼料資源の一つに位置づけられる。
  2. 他の飼料原料と混合して、サイレージ調製した場合については、別途検討が必要である。
[具体的データ] [その他]
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