種なしスイカ作出に用いる部分不活化花粉の長期保存技術


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・寒地地域特産研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・水田・園芸作、野菜茶業・野菜育種
[分類]技術・普及


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. スイカの花粉を開花当日の早朝に雄花の葯から収集する。
  2. 収集したスイカ花粉に軟X線を照射(600Gy)後、真空状態(0.8kPa)あるいは脱気後に窒素または二酸化炭素を酸素透過度の低い真空専用袋に入れて封入した状態で冷凍保存(-25℃)する(図1)。これにより、1年間保存しても高い花粉発芽率が維持できる(図2)。
  3. 窒素封入して、-25℃で1年間保存した部分不活化花粉を授粉した場合、対照花粉とほぼ同程度の着果が認められ、果実は重さ、果形、果皮の厚さ、糖度(Brix)およびしいな数とも対照果実とほぼ同程度である(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 真空専用袋は酸素透過度の低いガスバリアー性袋(PET(ポリエステル)・AL(アルミ)PE(ポリエチレン)三層袋等)が適する。
  2. 保存花粉は35℃以上、湿度80%において2時間で発芽率が半減する。保存花粉の運搬には、直射日光を避け、保冷剤の入った発砲スチロール等に入れて使用する。
  3. 二酸化炭素を封入した保存花粉での着果試験は行っていない。
  4. 部分不活化花粉は、ケイワン株式会社から販売予定である。

[具体的データ]

[その他]

 



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