北海道地域向きの粉質米新品種候補系統「北海303号」


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・低コスト稲育種研究北海道サブチーム、特命チーム員(米品質研究チーム)
[代表連絡先]電話 011-857-9260、電子メール seika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]作物、北海道農業・水田・園芸作
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 水稲「北海303号」は、「ほしのゆめ」の種子ガンマ線照射後代から育成された粉質米系統である。胚乳の表層は硝子質状で、内部の大部分は不透明な白色である (図1)。
  2. 育成地における出穂期および成熟期は「ほしのゆめ」よりやや早い“中生の早”である(表1)。
  3. 玄米または白米を同一方法で粉砕した場合、「北海303号」の方が「ほしのゆめ」より米粉の粒径が細かく、損傷デンプン割合が少ない(表2)。
  4. 粗玄米の収量は、「ほしのゆめ」より約15%少ない (表1)。
  5. 白米アミロース含有率は「ほしのゆめ」より3ポイント程度低い(表1
  6. 穂ばらみ期耐冷性は「ほしのゆめ」並の“強”である(表1
  7. いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pia,Pii,Pik”と推定され、いもち病圃場抵抗性は、葉いもちは「ほしのゆめ」よりやや強い“やや弱”、穂いもちは「ほしのゆめ」並の“やや弱”である(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 小麦粉代替可能な米粉の原料として利用が期待できる。
  2. いもち病抵抗性は十分ではないので、適正な防除に努める。
  3. 耐倒伏性は強くないので、極端な多肥栽培は避ける。
  4. 今後は実用化に向けた大規模な栽培実証試験を行い、得られた生産物を用いて実規模での実需評価試験を実施する。

[具体的データ]

[その他]




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