ポテトチップ原料用品種の選定と利用条件の設定によるバレイショの周年安定供給体制


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・寒地地域特産研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畑作、作物
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 鹿児島県の生産者およびカルビー(株)鹿児島工場の実用規模試験により、暖地産「らんらんチップ」は「トヨシロ」と比較して収量が高く、チップカラーが良好で加工適性に優れ(表1)、生産者および実需者の評価は高く、普及段階に移行できる。
  2. 北海道産では、チップカラーおよび芽長から、品種ごとに以下のように最適貯蔵条件、使用時期を策定できる(表2)。  「トヨシロ」:貯蔵温度を9.5℃とし、使用時期は1月までとする。  「らんらんチップ」:貯蔵温度を8℃とし、チップカラーは良いが4月になると塊茎内に根が入りこむ現象が見られるため、使用時期は2月までとし3月中には使用を終了する。  「アンドーバー」:貯蔵温度を8℃とし、使用時期は2月までとする。  「きたひめ」:チップカラーについてはスノーデンと同等以上であるが、4月以降の芽長が大きいため、貯蔵温度は7℃とし、使用時期は3月までとする。  「スノーデン」:5月に使用するものは貯蔵温度を6℃とし、4月までに使用するものは12月まで9℃で貯蔵後、1月以降温度を下げて6℃貯蔵とする。
  3. リコンデショニング処理は、チップカラー向上の効果は大きいが芽長が増大する(表2)
  4.  品種の使い分けと産地のリレーにより、周年供給体制を強化できる(表3)

[成果の活用面・留意点]

  1. 暖地産「らんらんチップ」は収穫時に塊茎割れなどの損傷が発生することがあるので、収穫作業時これらの低減に留意する。
  2. 北海道産の品種ごとの最適貯蔵条件は、年次変動や栽培地区・生産者・圃場の違いなどにより微調整が必要な場合がある。
  3. リコンデショニング処理は芽長が増大するので、できるだけ必要としない貯蔵管理を行うことが望ましい。

[具体的データ]

[その他]




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