乳牛の分娩後における体重減少と繁殖性の関係


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・集約放牧研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畜産草地、畜産草地
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 1. 北海道農業研究センターにおいて、フリーストール主体、夏期は時間放牧で飼養される乳牛50頭についての分析では、分娩後のBCSおよび体重の変化は初産牛と経産牛(2産以上)で異なるが、体重の減少率(次式)はこれらに差はなく同様に推移する(図1)。 体重減少率(%) = [(現在体重)−(分娩前体重)] /(分娩前体重)× 100
  2. BCSの最大減少幅は経産牛で大きく、最低になる日は初産牛よりも約2週間遅れる。これに対し、体重減少率では、減少率は16%前後、最低日は31日前後と、BCSのような違いは認められない(表1)。体重にはエネルギーバランスだけではなく、採食量の増加が反映される結果と推測できる。
  3. 初産・経産をまとめると、BCSでは排卵や発情の時期による違いは見られないが、初回排卵の早い群(21日以内)では遅い群よりも体重増加に転ずる時期が早く、初回発情の早い群(42日以内)でも同様に、体重の回復が早く始まる(図2)
  4. 初回授精日についてもBCSと異なり、早い群(63日以内)で体重回復が早い傾向を示すが、受胎日についてはこのような傾向は認められない(図2)

[成果の活用面・留意点]

  1. 生産現場で体重を自動計測できる実用的な機械の開発および普及を前提に、繁殖機能回復を中心とした牛群の健康状態等を、定常的に把握するシステムの開発を目指す研究への応用が期待できる。

[具体的データ]

[その他]




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