[要約]
「農林61号」の栽培において、速効性窒素、リニア型30日タイプ被覆尿素及びシグモイド型30日タイプ被覆尿素の3種類を同一窒素量配合した肥料を全量基肥施用することで、慣行施肥に匹敵する収量を確保でき、麦粒タンパク質含量が0.5%程度高まる。
[キーワード] | 小麦、農林61号、全量基肥、被覆尿素、タンパク質含量 |
[担当] | 愛知農総試・作物研究所・環境研究室 |
[連絡先] | 0561-62-0085 |
[区分] | 関東東海北陸農業・関東東海・土壌肥料 |
[分類] | 技術 ・普及 |
[背景・ねらい]
愛知県では、被覆尿素と速効性窒素との配合肥料による小麦の全量基肥栽培が一部地域で普及段階(1998年約290ha)にある。しかし、この栽培法では、生育後期に肥料からの窒素供給量が少なく、タンパク質含量の向上が見込めないことがあるため、県下全域への普及拡大はなされていない。さらに、民間流通に対応した高品質小麦生産技術に対する要望が多くなるにつれ、愛知県産小麦の低タンパク質含量が問題点の一つとなってきている。そこで、短期溶出型被覆尿素と3月以降に十分な肥効を確保できる肥料の配合により、安定した収量性並びにタンパク質含量の向上を目的とした新しい施肥技術の組立を図る。
[成果の内容・特徴]
[成果の活用面・留意点]
[具体的データ]
図1 全量基肥配合肥料からの窒素溶出
図2 タンパク質含量と硝子率の関係
表1 全量基肥栽培での収量・品質
[その他]
研究課題名 | :愛知県の水田転換畑における有望早生小麦系統の品質・収量安定化技術の開発 |
予算区分 | :国補(21世紀プロ) |
研究期間 | :1998〜2001年度 |
研究担当者 | :池田彰弘、林元樹、武井真理、小出俊則 |