環境負荷物質低減のための回分式活性汚泥浄化槽運転技術


[要約]
オキシデーションディッチを用いた回分式浄化槽において、1時間運転+1時間停止を繰り返す間欠運転を行っても、BODやCODなどの一般放流水質は年間を通して許容限度を超えることはない。また、アンモニア及びアンモニウム化合物等窒素化合物は、平成16年に導入される規制値の100mg/L以下に維持される。

[キーワード]家畜ふん尿、オキシデーションディッチ、回分式浄化槽、間欠曝気、脱窒

[担当]神奈川畜研・企画経営部・畜産環境グループ
[連絡先]電話 046-238-4056
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 家畜用浄化槽は、畜舎汚水を適切に浄化し、水質汚濁防止法上の生活環境項目をクリアしながら河川に放流しているが、新たに排水基準が設けられた窒素の浄化効率向上が求められている。そこで畜産農家に普及している回分式浄化槽での効率的な窒素除去を行う運転方法を検討する。

[成果の内容・特徴]
1. BOD容積負荷0.3kg/m3で1時間運転+1時間停止の間欠運転を行った場合、放流水のBOD、COD、TOCはともに30mg/L以下で投入汚水を良好に浄化できる。(表1図1
2. 放流水中のアンモニア及びアンモニウム化合物等窒素化合物量(NOx−N)は、通常運転時には100mg/Lを上回るが、間欠運転をすることで年間平均37mg/Lに低減され、平成16年度から導入される規制値の100mg/Lよりも大幅に低減できる(図2)。
3. 放流水中の総リン量(TP)は、平均で5mg/L以下である(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 年間を通して窒素除去を目的に間欠運転を試みてきたが、BOD容積負荷が設計値を越えていない場合(本試験の場合は設計値0.35kg/m3に対し0.3kg/m3)、BOD等の浄化と窒素低減が図れることができる。
2. この間欠運転法は、必要曝気量を充足させるため曝気装置を2台稼働させているが、通常の回分運転に比べ稼働時間が半分になるため、1日当たりの使用電力量の大きな上昇はない。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:畜舎汚水における環境負荷物質の低減技術の開発
予算区分:国庫
研究期間:2000〜2002年度
研究者担当:川村英輔・青木稔・藤井八月
発表論文等:川村ら(2003)平成14年度試験研究成績書(畜産環境・経営流通・企画調整):25-29

目次へ戻る