排泄直後鶏ふんの試料採取法と尿酸態窒素含有量


[要約]
同一の卵用鶏鶏舎内における鶏ふん中の尿酸態窒素量を測定するにあたり、精度10%以内(信頼度95%)の平均値を得るためには、20点以上の採取試料数を必要とする。また、排泄直後の鶏ふんに含まれる尿酸態窒素量は、飼料の粗蛋白質含量および鶏の日齢による変動は大きくなく、25〜30mg/g乾物である。

[キーワード]卵用鶏、家畜ふん堆肥、尿酸態窒素量

[担当]三重科技セ・農業研究部・循環機能開発グループ
[連絡先]電話 0598-24-6362
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(畜産環境)
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 鶏ふん堆肥は一般的に窒素含有量が高く、有機肥料としての利用が見込まれることから、窒素成分量や肥効が明確かつ安定した堆肥生産技術の確立が求められている。これまで、鶏ふん堆肥の可給態窒素量は堆肥中に残存する尿酸態窒素量と相関が高いことから、堆肥中の尿酸分解を制御することにより、鶏ふん堆肥の窒素成分を安定化する製造技術の可能性について示唆してきた。しかし、排泄直後の鶏ふん中の尿酸態窒素量について、飼料及び日齢の影響に関する既往知見は皆無である。そこで、卵用鶏の個体差を考慮したふん中の尿酸態窒素量を測定する試料採取法について検討を行い、ふん中の尿酸態窒素量に与える飼料の粗蛋白質(CP)含量及び鶏の日齢の影響について明らかにする

[成果の内容・特徴]
1. 排泄直後の鶏ふんを無作為に採取した際の尿酸態窒素量は18〜34mg/g乾物であり、変動係数は14〜19%である(表1)。鶏舎内の尿酸態窒素量の平均値を精度10%(95%の信頼度)の範囲で求めるため、目標精度と調査項目の変動係数から推定した試料数は、少なくても20点以上必要である(表2)。
2. ふん中の尿酸態窒素量は、飼料中のCP含量の増加に伴い増加する(表3)。また、201〜300日齢においては若干低いが、300日齢以上ではほぼ一定である(図1)。しかし、卵用鶏の排泄直後のふん中に含まれる尿酸態窒素量は25〜30mg/g乾物の範囲内である。

[成果の活用面・留意点]
1. 本報告は、安定した窒素肥効を有する鶏ふん堆肥の製造を行う際の基礎的知見として重要である。
2. 鶏ふんに含まれる尿酸態窒素量は全窒素の約45〜50%である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:微生物制御による採卵鶏農場における悪臭・衛生対策技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2003〜2005年度
研究担当者:小阪幸子、原 正之、村上圭一

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