食品残さ処理物の給与による産卵性への影響


[要約]
都立老人ホームで製造した食品残さの処理物は、市販飼料に対して25%までの混合給与であれば産卵性へ負の影響を与えない。これにより食品リサイクルの推進と飼料コスト低減の可能性がある。

[キーワード]鶏、食品残さ、産卵性、コスト低減、1次処理物

[担当]東京畜試・環境畜産部
[連絡先]電話 0428-31-2171
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 都市から排出される食品残さは、未利用の資源としてその活用が懸案事項となっている。また、平成13年度に食品リサイクル法が施行される中、現在までにコンポストの導入を推進するなど、堆肥化への取り組みが自治体や企業でも進められている。しかし、製造された食品残さの1次処理物の利用は進んでいないのが現状である。そこで今回、老人ホームで製造した食品残さの1次処理物の給与が産卵性へ与える影響を調査する。

[成果の内容・特徴]
 試験に供した食品残さの内訳は、厨房残さ約2割、食べ残しと余剰分が約8割である。処理機への投入は、月曜日に土曜日の午後以降に発生した冷暗所で最大48時間保存した残さを投入する他は24時間毎に投入する。ヒーター部の温度を80℃に設定し、1週間の連続運転により製造された処理物は、毎週月曜日に搬出される(表1)。
1. 産卵成績は、25%までの混合比率であれば負の影響はない(表2)。
2. 給与期間中の体重は、25%区までは増加し、50%区でやや減少する(図1)。
3. 卵殻強度は、混合割合が増す毎に低下する(表3)。
4. 茶褐色の卵殻色は、混合割合が増す毎に明るく薄くなる(表3)。
5. 卵黄色は、混合割合が増す毎に淡くなる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 飼料コストの低減が図れるが、安全性への配慮も必要である。
2. 普及には、食品リサイクルへの啓蒙を平行して実施し、消費者の理解を得る必要がある。
3. 25%を超える混合給与は、産卵性の低下と飼料コストの低減および生産卵の販売戦略を考慮して決定することになる。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:東京特産鶏の維持改良
予算区分:都単
研究期間:2002〜2004年度
研究担当者:小嶋禎夫
発表論文等:小嶋(2003),第58回関東畜産学会大会講演要旨,15

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