無除草栽培のための高消化性ソルガム「葉月」の出芽高位安定化技術


[要約]
高消化性ソルガム「葉月」の散播・密植栽培において省力的に200本/m2以上の出芽数を安定して得るには、播種後に浅いロータリ攪拌を行うか、あるいは播種後にトラクタ等により強く鎮圧する方法が有効である。

[キーワード]ソルガム、散播栽培、密植栽培、出芽数、鎮圧

[担当]長野畜試・飼料環境部
[連絡先]電話 0263-52-1188
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 ロールベール体系に対応した高消化性ソルガム「葉月」の散播栽培では、播種量を増やし、200本/m2程度の株立ち数を確保することで雑草生育を抑制し、除草剤を使用しない栽培が可能となる。散播栽培では一般に播種後に覆土あるいはロータリ等により種子と土壌をかき混ぜ、鎮圧する作業が行われる。しかし、作業方法によっては、播種後の出芽・定着が不良なことがある。そこで、出芽数確保に最適な播種後のロータリ攪拌法および鎮圧条件を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 播種後に深さ5cm程度の浅いロータリ耕を行うと、鎮圧の有無・強さに関係なく200本/m2以上の出芽数が得られる(図1)。
2. 播種後のロータリ耕のかわりに、トラクタ等の車輪による中程度以上の鎮圧(0.47〜0.88kg/cm2以上)を行うことでも200本以上の株立ち数が得られる(図1)。これは、鎮圧が浅いロータリと同程度の深さに種子を埋設させたためである(図2−A、B)。
3. 播種後に15cmの深いロータリ耕でも、鎮圧なしの場合のみ比較的高い出芽数が得られるが、鎮圧を行うと出芽数は著しく少なくなる(図1)。これは、土壌の深い位置に埋没した種子が、鎮圧により土壌が固まると出芽できなくなるためである(図2−C、D)。
4. 省力的作業によって無除草栽培が可能な高い出芽数を得るには、浅くロータリ攪拌して鎮圧作業を省略する方法、またはロータリ攪拌無しでトラクタ等により強めに鎮圧する方法が有効である。

[成果の活用面・留意点]
1. 5月下旬以降(平均気温15℃以上)の「葉月」を用いた除草剤を使用しない栽培に活用できる。
2. 前作はライムギを栽培し、収穫後ロータリ耕を3回実施した後ソルガムを播種した時の成績である。
3. 黒ボク土壌の飼料畑による成績である。


[具体的データ]



[その他]
研究課題名:飼料作物高度利用作付け体系下における家畜ふん堆肥を利用した多収栽培技術の確立
予算区分:県単
試験期間:2001〜2005年
研究担当者:水流正裕、百瀬義男、春日重光、後藤和美、渡辺晴彦

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