鉢物アジサイは花芽分化期の追肥で品質が向上する


[要約]
6月中旬に被覆複合肥料を基肥として施用し、鉢上げする。8月には追肥をせず、花芽分化が始まる9月中下旬に被覆複合肥料を追肥すれば、側枝が徒長しない苗が育成でき、開花時の品質も向上する。

[キーワード]アジサイ、育苗、花芽分化、追肥、被覆複合肥料

[担当]群馬農技セ・生産技術部・花きグループ
[連絡先]電話 0270-62-1021
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 鉢物アジサイ育苗期における肥培管理は、一般的に花芽分化期が始まる9月中旬までに株を充実させるために十分に肥培管理をして、9月中旬以降は花芽分化を促進させるため追肥は控えるとされているが、側枝の徒長が問題になっている。そこで、花芽分化及び開花時の草姿に及ぼす育苗期の施肥時期、施肥量の影響を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 被覆複合肥料(13-16-10)70日タイプの8月追肥は、時期が早いほど、また、施肥量が多いほど側枝が徒長する(表1)。
2. 9月中旬に追肥をしても花芽分化は阻害されず、苗冷蔵による休眠打破中も、花芽の発達が順調に行われ、開花が早まる(表2)。
3. 花芽分化が始まる9月中下旬に、被覆複合肥料(13-16-10)70日タイプを3.5号鉢当たり3g追肥することにより、側枝が徒長しない苗が育成できる。また、開花が遅れず、花房も小さくならず、草姿と鉢とのバランスが良い鉢花が生産できる(表1図1)。
4. 側枝が徒長しないため、1m2当たり40鉢の鉢密度で栽培が可能で、育苗面積が40%削減できる(データ省略)。

[成果の活用面・留意点]
1. 基肥は6月中旬、3.5号鉢に鉢上げする時に、被覆複合肥料(13-16-10)140日タイプを用土リットル当たり5g施用する。
2. 育苗中の灌水は、頭上式の灌水装置であれば機種は問わない。
3. 側枝が伸長しやすい「城ヶ崎」でも、ダノミジット80%水溶剤150倍液の1回散布で徒長しない苗が育苗できる。
4. 用土を変え、リン酸含量の少ない被覆複合肥料を用いることで、ブルー系の品種にも対応できる。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:底面給水による鉢物の高品質、安定生産技術の確立
予算区分:県単
研究期間:1998〜2001
研究担当者:清水良泰、春山実

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