輪ギクの「神馬」と「岩の白扇」を組み合わせた年間4作付け短茎多収栽培


[要約]
輪ギクで切花長60cm程度を目標とした短茎栽培で、「神馬」と「岩の白扇」を組み合わせて無摘心栽培すれば、年間4回の作付けが可能になる。

[キーワード]輪ギク、短茎栽培

[担当]静岡農試・園芸部
[連絡先]電話 0538-36-1555
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 輪ギクの切花長を実際の利用場面に合わせた60cmと短くして1作当たりの栽培期間を短縮することにより、年間当たりの作付け回数を増加して収量を向上させる高回転周年生産方式を確立する。

[成果の内容・特徴]
1. 周年で60cmの切花を収穫するには、以下の要件を満たせば良い。(図1表1
  12月収穫:「神馬」を10月上旬に定植し、3週間後消灯すれば、在ほ期間約80日で収穫できる。
  3月収穫:「神馬」を12月下旬に定植し、3週間後消灯すれば、在ほ期間約90日で収穫できる。
  6月収穫:「神馬」を4月上旬に定植し、2週間後消灯・シェードすれば、在ほ期間約65日で収穫できる。
  9月収穫:「岩の白扇」を6月下旬に定植し、4週間後消灯すれば、在ほ期間約70日で収穫できる
2. 4作合計の在ほ期間は約305日で、片付け等の作業時間を含めても年間4作付けが可能である。
3. 品質は、慣行栽培の標準的2L規格「切花長90cm・65g」に相当する「60cm・40g」が得られるのでボリュームに問題はない。(表1
4. 生育が旺盛でそろいが良く、株落ちが少なく茎数も8本程度と中庸であるため、栽培しやく多収である(表2、図1)。
5. 「スカイブルーしなの3号」より頂花咲き性が良く、花段数は約7段で多い。また、節間長が適度で、1茎中の開花揃いも良く、花弁が厚いため日焼け(退色)しにくい等、切り花品質が優れる(表1〜2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 3月収穫の「神馬」は親株を15℃加温ハウスで栽培した結果であり、無加温ハウスの親株から採穂した場合、開花が2週間程度遅くなる。
2. 9月収穫の「岩の白扇」は、パッド&ファンを装備した軒高4mのフェンロー型温室で栽培し、奇形花の発生率は1割程度であったが、慣行の施設での栽培では奇形花が増加する。
3. 切花長60cmの切花は通常の出荷規格とは異なるので、販売方法の工夫が必要である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:業務用輪ギクの高回転周年生産方式の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2003年度
研究担当者:川瀬範毅、堀内正美

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