エブ・アンド・フロー栽培における青系ハイドランジアの発色法


[要約]
青系ハイドランジアのエブ・アンド・フロー栽培において、仕上げ鉢用土及び培養液に硫酸アルミニウムを添加し、ガクの伸長が始まる時期に施肥を打ち切ることにより、花色は鮮明な青色となる。

[キーワード]ハイドランジア、エブ・アンド・フロー、青色、硫酸アルミニウム

[担当]愛知農総試・園芸研究部・花きグループ
[連絡先]電話 0561-62-0085
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 培養液を循環利用するエブ・アンド・フロー方式で青系ハイドランジアを栽培すると、pHの低い酸性土壌で栽培しても鮮明な青色が発色せず、生産者は、装置が設置されているにも関わらずホース灌水で栽培せざるを得ない。そこで、エブ・アンド・フロー方式でも鮮明な花色が得られる培養液の管理法を開発する。

[成果の内容・特徴]
1. 仕上げ鉢用土に4g/lの硫酸アルミニウムを添加すると、無添加に比較し青色は濃くなる。また、生育は抑制されず薬害も発生しない(表1)。
2. 培養液にのみ100mg/lの硫酸アルミニウムを添加した場合でもホース灌水より濃い青色となるが、鉢用土にも4g/l添加すると発色はより良くなる(表1)。
3. 開花まで施肥を継続すると鮮明な青色が発色しない(図1)。青色が最も濃くなるのはガクの伸長期(入室50日後)、鮮明な青色となるのは発蕾期(入室40日後)の施肥打ち切りである。しかし、打ち切り時期が早いほど地上部新鮮重は小さく葉色も薄くなる(表2)。
4. 以上のことから、青系ハイドランジアのエブ・アンド・フロー栽培において、仕上げ鉢用土に4g/l、温室入室後の促成栽培用培養液に100mg/lの硫酸アルミニウムを添加し、発蕾後期からガクの伸長期に施肥を打ち切ることにより、ボリュームがあり鮮明な花色の株が得られる。

[成果の活用面・留意点]
1. 上記の成果は、株養成時からピートモス:赤玉土を6:4で混合した用土(pH4.8)を用い、最低夜温15℃で促成栽培した結果である。
2. 株養成時は3.5号鉢、仕上げ鉢は5号鉢を用いる。
3. 露地での株養成は、緩効性化成肥料(10-10-10)を2か月に1回、一鉢当たり3g程度置肥し、通常のとおりリン酸を施用する。
4. 培養液の組成は窒素75mg/l、リン酸0、カリ50mg/lとし、硫酸でpH3.5に調整する。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:花きの生育ステージ別、生理・生態特性の解明と開花調節技術の開発
予算区分:県単
研究期間:2001〜2003年度
研究担当者:須田晃、西尾譲一、酒井広蔵

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