無加温半促成ナス栽培における受粉のための温度条件


[要約]
品種‘式部’での無加温半促成ナス栽培において、開花前7日間の平均最低気温を11〜12℃に保てれば、着果処理を訪花昆虫による受粉のみとしても、ホルモンの併用処理と同等の収量性を得ることができる。

[キーワード]ナス、着果、最低気温、花粉稔性、花粉発芽率

[担当]群馬農技セ・生産技術部・野菜グループ
[連絡先]電話 0270-62-1021
[区分]関東東海北陸農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 無加温半促成ナス栽培では、着果方法として訪花昆虫を利用した受粉が行われている。しかし、低温期においては石ナスや肥大不良果の発生が問題となっている。そこで、気温が花粉の質および着果特性に及ぼす影響を検討し、受粉のための温度条件を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 交配による可販果率は開花前3日間の平均最低気温と相関があり、可販果率95%以上を得るための最低気温は11.4℃と推定される(図1)。
2. 花粉稔性と花粉発芽率は可販果率と相関があり、可販果率95%以上を得るための花粉稔性は86%、花粉発芽率は60%と推定される(図2)。また、花粉稔性および花粉発芽率は開花前1週間の最低気温と相関があり、花粉稔性86%を得るための最低気温は11.9℃、花粉発芽率60%を得るための最低気温は12.3℃と推定される(図3)。
3. 上記1、2の条件を得らる時期から、着果処理をホルモン処理から訪花昆虫による交配のみとしても、総収量はホルモン処理を併用した場合と差がなく、また、高いA品率が得られる(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 花粉稔性は酢酸カーミン溶液で染色して調査し、花粉発芽率はショ糖10%、寒天1%の寒天培地に花粉を置床後、25℃で培養し、24時間後に調査する。
2. 訪花昆虫の導入後に、上記の条件が確保できない場合はホルモン処理を併用する。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:天敵利用等による施設ナスの総合的病害虫管理技術
予算区分 :県単
研究期間 :2003〜2005年度
研究担当者:宮本雅章

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