キャベツバーティシリウム萎凋病の耕種的防除


[要約]
夏秋キャベツのバーティシリウム萎凋病は、セル成型苗の定植、7月どりあるいは10月どりの作型選定及び適期収穫をすることにより被害が軽減できる。また、収穫後の石灰窒素処理(10a当たり80kg施用)をすることや残さを除去することで次作のキャベツ可販株率が高まる。

[キーワード]キャベツバーティシリウム萎凋病、セル成型苗、適期収穫、残さ処理

[担当]群馬農技セ・高冷地野菜研究センター
[連絡先]電話 0279-96-1011
[区分]関東東海北陸農業・野菜、関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)
[分類]技術 ・参考

[背景・ねらい]
 嬬恋村ではキャベツバーティシリウム萎凋病の発生が平成5年に初確認され、平成12年に発生面積はピークとなった。その後、横ばいで推移しているが、現在でも産地における重要病害となっている。本病のような難防除土壌病害に対してはあらゆる防除手段を組み合わせた総合防除対策を講じることが重要である。そこで、耕種的な防除法としてセル苗移植、収穫時期、石灰窒素施用及び残さ除去の有効性について明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. セル成型苗(72穴セルトレイ使用)は慣行苗(地床苗)に比較して、本病の発病を軽減できる。特に、初期の感染・発病を遅らせる効果が高く、品種(例:‘秋早生’)によっては収穫期まで発病軽減効果が持続する(図1)。
2. 本病は、収穫適期(定植70日前後)を過ぎると発病程度がより高まるため、適期に収穫すると被害が軽減できる(図2)。
3. 夏秋キャベツでは品種抵抗性の強弱に関係なく発病程度は、8〜9月どりで高く、7月、10月どりで低いため、発病圃場における作型は、7月までの早どりまたは 10月以降の遅どり作型とする(図3)。
4. 本病の発生圃場においては、以下の処理をすることにより次作の可販株率が高まる(表1)。
(1) 石灰窒素処理:収穫終了後、キャベツ残さ上に石灰窒素を10a当たり80kg施用し、直後にロータリー耕を行う。
(2)残さ除去処理:収穫終了後、収穫後残さである外葉部と根部を圃場外に持ち出し、その後ロータリー耕を行う。

[成果の活用面・留意点]
1. 適期収穫ができるように労力にあわせた計画的な作付けを行う。
2. 残さ処理に石灰窒素を施用した場合、次作は土壌分析を行い適正な施肥量で栽培する。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:キャベツの病害虫防除対策試験
予算区分:県単
研究期間:2001〜2003年度
研究担当者:日戸正敏、剣持伊佐男、加部武
発表論文等:
1)剣持ら (2001) 群馬園試研報 6:79-101.

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